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“大災害のシステムとは、そもそもダム建設に対するトラップだったのではないか”
という事をちょっと考えてみたため、書いてみます。
雛見沢ダム計画発足。
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ダム工区に相当するだろう土地の直下には、巨大な大空洞があった。
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そこには過去の綿流しの犠牲者の骨が累々と積み重ねられていた。
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地中で長い刻を過ごす、ひぐらしだけが知っていた。
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あと御三家の一部も知っていた。
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ダム工事が進んだら、大空洞の存在は邪魔になる。埋められる。
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埋める前に調査の手が入るのは確実。そうすると多量の骨が見つかる。
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骨が見つかるとまた人食い呼ばわりされる。それは避けねばならない。
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何も知らない園崎はダム計画に賛成していたが、村中の団結はもちろん園崎の力も必要となってくるため、真実を明かして抱き込む。
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ダム建設断固反対という意志の元に村内が結束し、各種妨害工作が行われる。
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各種の手が打たれる中、「鬼ヶ淵から鬼が這い出た」という過去の言い伝えを利用して、以下のような時限爆弾めいたシナリオが作られる。
１．地下空洞に火山性ガスに成分を似せたガスを充満させておく。
２．工事が進むといずれその存在にぶち当たる。
３，噴出したガスで工区壊滅。
４．ガスの噴出口はすぐ塞がれる。
５．その地下空洞には鬼ヶ淵地下の温泉とつながっている地下孔あるいは地下水脈が存在するか、あるいはそう思われるため、犯人は“自然災害”となる。
６．地下空洞は最終的には調べられるかもしれないが、ガスが充満していた場所なのである程度の人骨が見つかっても「古代のガスの犠牲者」などと言い逃れできる。
７．ここぞとばかりに、「オヤシロさまの祟りじゃ」「ダムを建設し村を水没させようとしたからバチがあたったんじゃ」とか言う。
８，ただの地下空洞なら埋められただけで工事を再開されたかもしれないが、有毒ガスの噴出の可能性があってはおいそれと工事が進められない。
また更なる有毒ガスの噴出が起これば住民達の永久避難とかいう事態に発展されて雛見沢に住めなくなるが、そもそも自分達で仕掛けたトラップなのでそういう事は起きない。
９．めでたく計画頓挫。
…まあどっちにしてもこれは最終手段。
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さまざまなその他妨害工作に精を出しつつ、掘り当てるなら掘り当てろ、と工事が大空洞にぶち当たるのを待つ雛見沢の一部上層民。
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でもその前に計画が凍結されて工事は中断。（なぜか現場監督が殺されたりする）
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めでたしめでたし、となるところだが計画はあくまで撤回ではなく凍結のため、再開の可能性を鑑み、仕掛けたトラップ（有毒ガス）とその供給システムは撤去せずそのまま放置。
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その放置された巨大な罠を、ひぐらしだけが知っていた。
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ほぼ同時期、鬼ヶ淵死守同盟（解散済み）の中心格、園崎家が裏ルートを駆使し（色々な工業系企業を経由したりして）、大量破壊兵器ともなりえる硫化水素やら二酸化炭素やらを多量に入手していることが公安に感づかれる。
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捜査員派遣される。潜入捜査にあたり「富竹ジロウ」を名乗る。
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以後数年、なぜか祭りの日に怪死事件発生。
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昭和５８年に至り、富竹ジロウこと捜査員まで殺される。
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それら捜査の過程で偶然、雛見沢と興宮の中間地点、あまり人気の少ない辺りに存在する、大空洞へのガスの供給管が発見されてしまう。（圭一への職質中）
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これを探る警察の動きとか、秘密を知り隠蔽しようとする人の動きとか、果ては怪死事件を操っている連中の動きとか、物凄く色々あった結果、最終的にガスの供給ラインが妙な場所で破壊されてしまう。
（これ、やっちまったのはもしかすると詩音かも知れない…）
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本来ならば建設中のダム工区内部にとどまるはずだったガスが、別の場所から噴出。
村全域を覆い村壊滅。
葛西、ガスの被害を受けつつも詩音を連れ雛見沢を脱出。
後に隠蔽工作が園崎父あたりの手で行われる。（破壊された供給ラインの隠蔽、埋蔵とか）
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奇しくも５年前のシナリオ通り、この大災害の原因となったガスは鬼ヶ淵沼から出たことになる。
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ガスを吸いすぎた葛西も容態悪化、二ヵ月後死亡。
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近しい葛西の死を機に、改めて、自らの犯してしまった大き過ぎる罪に向き直らされた詩音。
罪の重みに耐えかね自殺。
うわー。
これ、ありそうだなー。
ていうかダム計画に対し雛見沢の人々の打つ手として、普通にありえそうなシナリオ。
“雛見沢の地下には膨大な罪の痕跡…そして巨大な爆弾が眠り続けていて、それをひぐらしだけが知っている”
…と、タイトルともマッチする結末にもなる。
ん？でもこの結末だと、「もぐらだけが知っている」でもよくないか？
そうか…有毒ガスの染み込んだ土壌で育ったセミは特殊な成長をするとか、その辺りを調べてみればいいのか…。（多分そんな現象はない）
あと、もし詩音の自殺理由がこれだとすると…うーん…可哀想だなぁ…。
