たまにはてんで違う作品を推理

 FATE/follow ataraxia の体験版をようやくプレイしました。
 新規立ち絵が目白押しで力の入り具合が違います。ファンディスクなのか…これ…。
 てなわけで今回、たまには珍しく、



ひぐらしではなくFATE/follow ataraxia体験版に対する推理>



<慎二の行動の意味>


 割とどうでもいい事ですが、凛との会話の中で出てきた「慎二に無理やり付き合わされて見に行った『大富豪の令嬢と流れ者の男が恋におちる内容の映画』」ってのは結構…怪しいと思います。
 凛も言っていたように「男二人で見に行くようなもんじゃない」ですし、そもそも間桐慎二は映画に男を付き合わすタイプでもなければ、恋愛ものをわざわざ男と見に行く程バカでも相手いないわけでもないでしょう。

 これは、険しい恋路を往く桜に対する、慎二の物凄くわかりづらい応援なのではないかと思います。
 身近すぎる桜の感情、そして自分の身近にもある構図をこの朴念仁野郎にもいい加減気付かせてやろう…とまたイライラしながら映画に連行したのではないでしょうか。
 しかし…「大富豪の令嬢」が桜で、「流れ者の男」が士郎。いかにも慎二らしいと言えばまさにその通りなんですが、それにしても士郎見下しすぎです慎二。
 しかも、そこまでしてやったのに士郎は全く気付く気配なし。
 ――これぞ型月朴念仁主人公クオリティ。
 桜ってポジションは決して悪くないのに、彼女自身を取り巻く環境が最悪なせいで、とてつもなく不幸なヒロインだなと思いました。四条つかさレベル。



<桜の属性推移考察>


 桜がまずい位置に追い込まれています。


 大食い属性 → セイバーの前に霞む。
 料理…衛宮家台所という聖域 → 姉に侵略される。
 スタイルが良い&紫髪 → ライダーに負ける。
 弓道着属性 → 美綴という強敵が。(というか本編では美綴の方が弓道着での登場が多かった)
 セイバーとも凛とも違う女性的包容力&優しさ → 今回、三枝が侵略してきた。
 内面の黒さ → わかりやすく邪悪な姉の前に霞む。


 桜の占有するヒロイン属性が存在しません。
 メインヒロインなのにこの扱い…。属性ですら絶対に1位になれないというこの悲惨。

 シナリオなしのサブキャラから専用シナリオを持つに至り最終的に人気投票2位にまで上り詰めた「割烹着の悪魔」とは偉い違いだなぁ…。
 琥珀と桜はシナリオ内における立ち位置とか、近いものがあるのに…。
 ちなみに「空の境界」における琥珀&桜ポジションは浅上藤乃だと思っているんですが、彼女も人気高いですね。なんで桜だけ…。



<衛宮邸内にライダーの部屋がある>


 考えると妙ですね。サーヴァントが現界したままだっていう設定なら、ライダーは間桐邸に住まうのが普通でしょう。
 桜との主従に似た関係も変化していない様子ですし、やはりこれは桜も衛宮邸に住み込んでしまっている、と見るべきでしょう。
 となると衛宮家の居住人口は4名。出没する虎と、弁当のくだりから凛も頻繁に出入りしていると見て、食卓の人数は6名を数えたりするものと思われます。
 賑やかですが……人数に加え、虎+セイバー+桜だけでも日々の食費を考えるとちょっと怖いものがあります。
 士郎はバイトに追われていそうです。


 慎二は間桐邸で一人で生活しているのでしょうか。妹に捨てられかなり可哀想です。
 子犬拾ってきたりとかしてそうです。



<登場しない一人のキャラ>


 こうやって考えてゆくと、「ホロゥでは出てこない一人のキャラ」ってのはきっと間桐臓硯の事になるんじゃないかな、と思えてきます。
 桜の心臓に臓硯本体が潜伏したまま楽しい日常というわけにも生きませんし、数多の虫が肉体を構成する一部分と化ししがみついたままの日々では、生活に支障をきたしもするでしょう。
 言峰あたりに不意打ちで掴み出されて始末された――なんて結末になってたりするんでしょうか?


 やっぱり慎二は間桐邸で一人で生活しているのでしょうか。とても可哀想です。
 地下修練場の虫に「お爺様、今日はこんな事がありました」とか話してたりしてそうです。



<ランサーに竿を譲渡してしまい、港の端で淋しそうにしている慎二>


 士郎。淋しそうとか思ったんだったらせめて声をかけてやれ。
 というか釣りとかやるのか慎二。ワカメばっかり釣り上げていそうだ。
 あと、半年強前の聖杯戦争において、慎二というかライダーはランサーと刃を交えており、また慎二は聖杯戦争序盤、アーチャーとランサーの戦いを目撃していたらしい言動をとっているので(heavens feel参照)、へっぴり腰を直してくれたランサーの事を…893風の外見以外の部分でビビっていた可能性があります。
 …というか、慎二の唯一の生存ルートにおいては、もろに顔合わせて殴られるわ、ゲイボルグで腕刺されるわ、とランサーに散々な目に遭わされていましたね。
 まあ、ランサーの物言いからすると、どうやら既に知り合いの関係らしいのですが…
 逆に慎二はよく一日も我慢したと思います。多分逃げるに逃げられなかったんだろうな。


 そしてやっぱり慎二は間桐邸で水槽にワカメを飼ったりしていそうで(略)



氷室鐘に士郎印の弁当箱を机に入れるところをしっかり見られている遠坂凛


 絶対この人O型だと思う。
 遠坂時臣とか遠坂永人もみんなO型なんだろうな。
 桜は違うかなと思ったけど、結構忘れ物をしたりするらしい記述が本編内にあったので、やっぱりO型なんだろうな。
 


<というか士郎の家で弁当を作っていったりする遠坂凛


 どうやら、泊まっていったりする事もあるという意味のようだ。
 桜の戦意が高まっていそうで怖い。士郎が気付いていなさそうでもっと怖い。



<アーチャーが出てこない>


 体験版に凛は登場してきたが、アーチャーの姿が見られなかった。
 まぁ桜や士郎とは扱い方が違うので、姿を隠して同行させている可能性もある。
 人気投票3位なので、ちょっとは顔を出すかとも思ったのだが…。
 メインストーリーの根幹に関与していたりするのかもしれない。
 出てこないキャラはアーチャー、なんて事も考えられるが…3位じゃありえねえか。


* * * *



冬木市を襲った大量死とラストの「叶えろ」の意味、そして繰り返される四日間>


 聖杯は願望機にして、その中身は「人を殺すしか能のないモノ」である。
 「殺す事によって」願いを叶えようとするのが冬木の聖杯なので、
 あのシーンで現れた大量の黒い獣やら、街の惨状やら、「叶えろ」という問いかけは、
 何の望みも告げられないままの聖杯の中身が何らかの形でこぼれ出し、そして町を襲って「殺した」ものと考えられる。何しろ、願いを叶えるにしてもそうでないにしても結局「殺す」しかできないモノなわけだから。


 そもそも英霊の現界が半年間続けられているのは聖杯が機能を続けていることの証だろうし(凛や桜や言峰と違い、召喚後の英霊への魔力供給の問題をクリアできないマスターだっているので、聖杯から流れる魔力が存在しているとしか思えない)。
 地下の魔方陣(大聖杯)をぶっ壊して、現れた聖杯をも破壊したと言えども、聖杯そのものの存在は恐らく冬木の地に残ってしまっているんだろう…と推測される。
 で、これらを踏まえてなぜに四日間が繰り返されるのかを考察してみると、


士郎は基本的に何も望んでいない
↓ 
「叶えろ叶えろ叶えろ」と聖杯が士郎に望みを問う

でも士郎には望みがないので聖杯は士郎を食い殺してしまう

食い殺されながら、士郎は「幸せだった日常に帰りたい」とかちょっと思う

聖杯はその願望を受理し、四日間をやり直す

士郎も皆も街も聖杯によって再生されリセット、記憶を失い四日前に戻る


 こういう流れなのではないかと推測する。


 ただ、元来冬木の聖杯は殺すことしかできないモノなので、どれだけ凄い「魔法に匹敵する」力があったとしても、世界を再生したり時間巻き戻したりはできないと思う。
 しかし、聖杯はもともと「 」たる根源につながる道でもあり、第三魔法の真似事を可能にしたりもしてるので、例えば――
 聖杯の力があの宝石剣みたいな効果を生み出し、平行世界への門を開いて、
 そこへこの食い殺されんとしている世界の要素(人の意識とか)をごっそりと移植する。
 そういう風に聖杯の力を用いる事によって、士郎あるいは誰かの願望(四日間の繰り返し)をえんえんと叶えている……なんていう推測はできなくもないと思う。


 でも、そういう風に力を用いるには、聖杯を汚しているとされるアンリ・マユの存在が邪魔になってくるはず。
 (聖杯を何でも殺してしまう願望機にしたのはアンリ・マユなので、その意志が存在する限り、殺すしかできない聖杯には少なくとも「四日間の繰り返し」という願いは実現不可能なはずだから)


 第四次聖杯戦争も、完成した聖杯を破壊したために蓄積した魔力が引き継がれ、わずか十年のスパンで第5次戦争が勃発してしまった。
 第五次戦争も似たような不完全な結末で終わっている。
 ゆえに、聖杯戦争から半年以上を経て、聖杯が再び何らかのきっかけで蘇り、そして。
 アンリ・マユの汚れを避け(あるいは無効化し)、聖杯を純粋な力の器として――あるいは「門」として、機能させている何者かが存在しているんじゃないだろうか。と推測する。



<新キャラのカレン>


 ひょっとしたらこの人は、大聖杯完成時に生贄となった「冬の聖女」ことリズライヒ・ユスティーツァ・フォン・アインツベルンなのかも知れないなと思いました。
 アンリ・マユとは無関係に、聖杯のそもそもの意識として存在している…とか。




 …はっ。
 自分はいつから型月博士に。
 こんな突っ込んだ考察は月姫研究室さんにでも任せておけばいいんじゃー。