小ネタ

 祭囃し編でクリアしなければならないだろう条件について考えていたら、ふと「神聖モテモテ王国」の1シーンが頭に浮かんだ。
 台詞はそのままで、ちょっとひぐらしの登場人物を当てはめてみる。



圭一「うるさい! とっとと帰れって言ってんだ、このメーテル人間。」
鷹野「!?」
富竹「(鷹野を見ながら)メーテル…」
小此木「(鷹野を見ながら)そういえば…」
鷹野「ふおおおおお ミサイル発射準備!」
小此木「大王!」
鷹野「やれ! 命令である。」
(どこかの山奥でミサイル発射孔の蓋が開く)
圭一「何がミサイルだ…。その手の大嘘は聞き飽きてるんだ、こっちは。」
鷹野「う、撃つよ? ホント…」
魅音ホワイトハウスにつなげ! ミサイル迎撃を要請しろ!」
圭一「いい加減にしろ!(殴る)」
魅音「(マウスピースを吐き出す)…くうっ…ミサイルを撃ち込んで我が国を地図上から消滅させるつもりか、この福耳の男メーテルー」
鷹野(もはや我慢ならん…。この私をメーテル呼ばわり、あまつさえ神に祝福されし福耳などと…。私はメーテルですか? フハハ、地獄からの使者なのだ…)
富竹「…ヤバイ。」
小此木「大王…。発射したら今度こそ大問題になります。」
富竹「あと、我々も死にます。」
鷹野「ミサイル発射あああ!」



   こうして ひなみざわは ほろびました



記憶だけで再現したので細部は適当ですが。
人々を滅ぼそうとする悪の首魁が擬似メーテルの格好をしてるあたり、妙な共通点が。
鷹野三佐のあの正装のネタ元ってアンゴルモア大王……な訳ないか。(笑)



ひぐらしとまったく関係ねえニュースですが一人祭>


http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060321k0000m040148000c.html


 でかしたあああああああああああああああああああ
 14編てお前。多過ぎ。こりゃあ単行本が一冊増えるかも知れん。
 物故された作家ってのは普通もう二度と本が増える事がないわけで、そういう意味で非常に嬉しい。


 この方というのは現役作家である内に亡くなってしまった先生なワケで。
 新聞連載の「漆の実のみのる国」とかも一応結びはしたんだけどほとんど書きかけみたいな形で亡くなっちゃったし(病身を押して書いた結びの回の原稿を奥さんが見て、これでいいのか訊ねたりとかした)、遺稿(長さが変だったり普段より更に地味だったり整理されてなかったり、まだ改稿の余地があったんだろな、て書き方を感じさせる未発表のもの)がまとまった単行本とかも出てるわけなんですが、…投稿時代のが残ってたかー。
 投稿時代も長かったからな…。


 忍者もの? 隠れ切支丹もの? …藤沢周平が?
 ハハハ、我(オレ)を笑い殺す気か貴様ら! ありえねー…普通にありえねー。
 「上意討」てタイトルの作品書いてたんだ。藤沢にはあってもおかしくないんだけどなかったタイトルだったから、非常に読んでみたい。舞台庄内藩だし。
 「佐賀屋…」の方も、悪妻ものとか言ってうわーすげー読みたい。藤沢周平が悪妻書くなんていかにあり得ないかっていう話ですよ。奥さん亡くしたり娘育てたり再婚したりでそういう野郎の心の襞を繊細に描くことしかしなかったあの作家が悪妻ものなんて本当に書けたのかよっていう話ですよ。
 なんかアマチュア時代の方向性模索風味が全開ですよ。…ハアハア。落ち着け自分。


 この人の作品で一番好きなのは直木賞を取った「暗殺の年輪」と、発表時期の近い「ただ一撃」で、というかこの人はデビューしたての頃から非常に文回しが美麗で、なおかつ初期の作品群てのには、当時の風潮だか芸風未確立ゆえの試行錯誤だか編集者の指導だかは知りませんが、エンターテイメント性を広く睨んだものが多く内包されてるわけで。
 つまり何が言いたいかというと…投稿時代の作品だからと言って習作レベルとは限らず、既に相応の評価を得ていた後期の作品群とかと比べても遜色がない可能性が高いんですよ。


 ――ただ、今回発見された作品群についてひとつの可能性を挙げるならば。
 ちょっと話は飛びますけど、時代小説家であるこの人が書いた“現代小説”なんてのも、実はごく少数存在するわけで(中公あたりの単行本に載ってる)。
 それは……凄い。
 何ていうか…凄いとしか言えないんだ。ある意味、三島由紀夫の書いたSF小説に匹敵するぐらい凄いんだ。それ以上表現しようとすると侮辱罪に抵触してしまうんだ。(既に侮辱です)
 …い、いや!私が失礼なんじゃないんだ!その本の巻末の解説なんかもっと失礼だぞ!興味あるなら読んでみろ!
 まあ、今回発見された作品はいずれも時代物っぽいから、大丈夫そうですが。


 しかし自分が生まれる前から活躍してた作家を、その死後にファンになるとは思わなかったなー。
 あまり壮大な話は書かず、どちらかというと地味めな話を丁寧に書き続けた作家人生30年くらいの先生だったわけですが…芥川賞くらい名誉追贈とかしてやれよ日本文壇。
 もともと別に若い才能の為の賞でもねーだろー。だいたい直木賞の受賞者リストから見れば、直木と芥川はセット販売なんだろー。
 ろくな文章の蓄積もバックグラウンドもねえ十九、二十歳のひよっ子どもにくれてやってつまんねえ文壇改造を演出して話題かっさらうくらいだったら、その名誉を偉大な先人の墓前に捧げろよ!(さあ信者としての狂気が見え隠れして参りました)



あー……でもこれらの作品、冷静に見るとデビュー8年前とかそんくらいの作品か…。
(最初の)奥さん亡くしたての頃の作品だから、多分何かに目覚めてはいそうだけど。
技術的にはまだまだ、それほどの美文じゃないかもしれないなあ。