富竹の死に至る経緯について考察



今日はちょっと思いついた、富竹の死亡時の部分的な状況推測を書きます。



まず、富竹の死体の特徴の中には、


・近くに落ちてた角材と一致する手の傷
・周囲のガードレールや木に叩いた痕
・角材から皮膚片や繊維は未検出
・血と一緒に撒き散らされていた汚物
・死亡時極度の興奮状態だったと思われる


こういったものがあります。
これらの特徴なんですが……仮に現場に犯人等の作為的な改ざんが加えられていない、と仮定した場合、こう推測することもできます。



・富竹は目が見えなくなっていた。
・しかし自分のすぐ近くにいる何かからの害意を感じていたため、その焦りから自衛のため角材を闇雲に振り回した。
・富竹は暴れ回りながら嘔吐を繰り返した。
・角材は誰にも当たらず、木やガードレールに打撃痕を作った。
・当然、富竹は興奮状態だった。



 これじゃあまるきり異常者だよ、富竹そんな兆候見せてなかっただろ、という感じです
が、クロロベンジルマロノニトリルという薬剤があります。
 効果は催涙効果及び咳・くしゃみの誘発、そして嘔吐を催させるものです。
 催涙スプレーの中身と比較的近い成分で、暴徒鎮圧用のガス弾とかに使われているものです。
 催涙スプレー同様、長く続く毒性や致死性は認められていません。



 目明しで梨花に襲われた詩音を思い出すと、催涙スプレーを吹きかけられ抵抗のため盲目ながら派手に暴れまわっています。
 首をかきむしらせる前段階として、似たようなことを、富竹もまたされていたのではないでしょうか。



 ただ、これだと富竹の身体に残るあざや首の致命傷の説明がつきません。



 富竹はあの夜、何者かに襲われ、負傷しつつも逃げ延び、鷹野の車のトランクに入って雛見沢から逃げ出すところだったのかも知れないな…とか少し思いました。
 しかし肝心の鷹野もグルで、死亡現場で鷹野は車を停車させます。そして、トランクを開けられクロロベンジルマロノニトリルを噴きつけられた富竹は、トランクから飛び出し、たまたま引っ掴んだ角材を振り回して大暴れします。嘔吐しながら。
 そして、富竹の体力が落ちたところに鷹野あるいは誰かが何らかの手段で仕掛け、角材を落とさせ、“首をかきむしらせた”のではないでしょうか。



 理想は、富竹が視力を奪われている最中、富竹の周囲に「自発的に首をかきむしりたくなる、かきむしらざるを得ない状況」が完成されているのが一番なのですが…。