クラスメートの態度の理由

 んがーっオリスク終わんねーっ。
 気分転換に「ナルキッソス」とかやって打ち震えてる場合じゃないですよお前!
 「ああ、二十歳くらいの頃こういうストーリーラインの作品うんざりするくらい書いたなあ」とか懐かしさに浸ってる場合じゃないですよお前!


 さて。
 本日は、考察には至らんのですが、気になった疑問点を一つ。


<疑問点>
 祟殺し編にて祭翌日(殺人翌日)、圭一が学校へ行くと、皆が「圭一が祭で大暴れした」と言ってきます。
 何らかの理由で、皆が圭一のアリバイ作りをしてるんだろう、と思ってしまいたくなるわけなんですが…
 これ、よく考えたら変なんですね。


 何が変かと言うと。
 例えば仮に圭一がその場に存在せず、皆が祭会場における圭一の存在をでっち上げようとしていたとします。
 ですが、他に人の目のない場所であるならいざ知らず。
 毎年の事件の影響から、祭会場は警察が警備しているわけです。

 綿流し編の図書館で、大石は別れ際に言います。
 「圭一は祭の夜に富竹と会っていますよ」と。
 大石も会場警備をしていて、祭を訪れた圭一の姿を見ているわけです。

 警察も介在する場所で、不在の人物の存在を偽装するのは難しいでしょう。
 ましてや、「クラスメート達の口から語られる」圭一ほど大暴れしていては、なおのことです。
 つまるところ、「あれだけ大騒ぎしていたという話なのにその姿を警官が一人も見ていない」という事になればアリバイはあっさり崩れるわけです。
 というわけで、クラスメート達が圭一に語る内容というのは、「対警察のアリバイ作り」ではない、と判断します。




 「クラスメート達の語るあれは、対外的なアリバイ工作とかじゃなくて、祭会場にいなかった人物……沙都子に対するウソである」という説もあります。


 例えば、沙都子が、祭に誘われ出てきたのに途中で帰ってしまって、その帰路で圭一が叔父または叔父らしき人物を襲うところを見てしまい、半狂乱になって家(防災倉庫)に逃げ帰るなどして、後に自らの見てしまったものを梨花あたりに話す。
 沙都子を抜いて、魅音、レナ、梨花の三人はこの問題をどうするべきか考え――
 「圭一は祭り会場で遊んでいた、だから沙都子の見たものは幻だ」というシナリオを作り、沙都子のいない場で、それらしくクラスメート達に言い含めておく。


 まあ理由はどうあれ、とにかく皆は「沙都子に対して圭一が祭り会場にいたと思わせたかった」。
 それで圭一にも口裏合わせさせようとしたんだけど、圭一は寝坊して昼からいきなり登校してきたので、口裏合わせる間もなく状況開始。
 圭一が祭り会場にいた、と思う沙都子。
 狐につままれたようにならざるを得ない圭一。
 ……って流れになるわけなんですが、これもちょっとおかしいですね。
 何がおかしいのかというと、これだと、沙都子が泣きながら下校していった後ですぐに魅音とレナが圭一に対して「ごめん、実はこういう事だったんだよ」と説明を始めないとおかしい。
 でも二人はそれをしない。
 て事は……やっぱり、「沙都子に対して圭一が祭り会場にいたと思わせたかった」わけでもない、て事になるのでしょう。



 クラスメート達がウソをついている、という事にすると、どうしてもこの部分でひっかかってしまう。
 ゆえに、空白の一日が存在し、圭一が記憶を失っているのではないか、と考えたわけなんですが……。