<沙都子の変なアクション>


 さて。推理オリスク作成に当たりまして、ちょっと用いる推理の筋道を立てて行きたいと思います。



 祟殺し編の終盤で、沙都子はいくつか、ちょっと奇妙な行動を取るように見えます。
 私が「変だな」と思っている点を列記してゆきますと…



・20日、圭一に「叔父帰って来なかったろ?」と訊ねられ「いなくなってなどいない」と返答、虐待の内容を喚き、泣いて取り乱しながら帰宅
・21日朝、味噌汁のかけられた服がまだ放置してある
・惣菜の賞味期限らしき表示が近い気がする
・昨夜から入浴していたという割に、風呂屋のような温度の風呂で5000カウントしている
・ナタ持って乱入してきた圭一が家を壊しているのにあまり反応を見せない
・すぐに意識をはっきりさせるし火傷もしていない
・鉄平に虐待されたような事を言うものの家内に鉄平がいない事に疑問を抱いた様子がない
 (結局一言もその不審については触れない)
・入江の死を聞いて草をむしりながら泣き喚くものの、圭一が「俺が呪ったから死んだんだ…」と落ち込むと、「監督もきっと死ぬに値する何かがあって自殺したんですわ」みたいな事を言う(←励まし方がおかしい)
・長時間、高温風呂に入浴していたらしいのに普通に立って歩く
・人目を避けて道を代え、服を取りに行くという名目で神社に向かう(誘導くさい)
梨花の死を見てから圭一のナタに気付く(家で散々使ってたのに気付くの遅い気がする)
・歩けるくらい元気なら走って逃げればいいし、ナタ持った男に追われてるんだから走って逃げればいいのに泣きながら歩いて逃げる
・圭一にどっか行けと言えば済むのに言わない
・殺したいならナタを捨てさせそれで仕留めればいいのに、わざわざ吊橋から突き落とす
・落下地点に自動車のシートがある
・高所からの落下にも関わらず、圭一は一日くらいの気絶・全身打撲程度で済む
・戻ってみると村が死滅していて、圭一は大災害から一人生き残る結果に



とりあえず以上。うわ結構多いな。


 もちろん。
 目明し編の詩音や、鬼隠し編の圭一、罪滅し編のレナのように、沙都子もまた独自に何かを企図し、それを目指すための行動を取っていた可能性もあります。
 解り易く表現するなれば、家族を消去され続ける沙都子は叔父の未帰還をきっかけに、KOOL化して疑心暗鬼に囚われ、上記三編における彼らのように「祟りの執行者」を突き止め迎撃しよう…などと考えていた可能性があります。(あ、レナは違うか)


 ただし、そういうスタンスにあると仮定して沙都子の行動を見てゆくとあまり効率的でないというか――迎撃だけを意図し行動を組んでいるとはちょっと思えません。
 また同時に、20日、沙都子の言動に不審を抱かずに、圭一に対しのみ妙な言動を示す仲間達の態度も、おかしな点と言えます。


 で、踏まえた上で、私の憶測としては。
 これら沙都子の示す不審点については恐らく、「祟り執行者に対する迎撃」のみならず、二つの外部的要因が絡んでおり、そのせいで露呈を余儀なくされた部分なんじゃないのかなあ、などと考えております。



 で。その二つの要因なんですが、


・20日、圭一に「叔父帰って来なかったろ?」と訊ねられ「いなくなってなどいない」と返答、虐待の内容を喚き、泣いて取り乱しながら帰宅
・21日朝、味噌汁のかけられた服がまだ放置してある
・惣菜の賞味期限らしき表示が近い気がする
・昨夜から入浴していたという割に、風呂屋のような温度の風呂で5000カウントしている
・ナタ持って乱入してきた圭一が家を壊しているのにあまり反応を見せない
・すぐに意識をはっきりさせるし火傷もしていない
・鉄平に虐待されたような事を言うものの家内に鉄平がいない事に疑問を抱いた様子がない
 (結局一言もその不審については触れない)


 ここまでがきっと、「魅音に何か言われた」せいで、そして、


・入江の死を聞いて草をむしりながら泣き喚くものの、圭一が「俺が呪ったから死んだんだ…」と落ち込むと、「監督もきっと死ぬに値する何かがあって自殺したんですわ」みたいな事を言う(←励まし方がおかしい)
・長時間、高温風呂に入浴していたらしいのに普通に立って歩く
・人目を避けて道を代え、服を取りに行くという名目で神社に向かう(誘導くさい)
梨花の死を見てから圭一のナタに気付く(家で散々使ってたのに気付くの遅い気がする)
・歩けるくらい元気なら走って逃げればいいし、ナタ持った男に追われてるんだから走って逃げればいいのに泣きながら歩いて逃げる
・圭一にどっか行けと言えば済むだろうに言わない
・殺したいならナタを捨てさせそれで仕留めればいいのに、わざわざ吊橋から突き落とす
・落下地点に自動車のシートがある
・高所からの落下にも関わらず、圭一は一日くらいの気絶・全身打撲程度で済む
・戻ってみると村が死滅していて、圭一は大災害から一人生き残る結果に


 ここまでが、「死ぬ前の入江に何か言われた」せいなんじゃないかな、などと考えています。



 詩音は圭一のアリバイ作りと死体処理を魅音に依頼し、
 「アリバイ作り」に関して魅音は沙都子に「鉄平の存在偽証」を依頼したのではないか、
 と見ています。
 ただ沙都子には色々な事情がある上に、また沙都子の置かれる立場も普段とは全然違いますから、その魅音の提案を字面通りの意味に受け取る事ができず、殆ど強迫観念に押されるようにして頼まれた事をこなしていたのではないか、と見ています。


 で、死ぬ前の入江に関してなのですが……恐らく、「大災害」の発生を知り得た上で沙都子にそれを少し歪んだ形で伝えたのではないかと思います。
 同時に、診療所にやってきた圭一の話もある程度伝えたんじゃないでしょうか。
 で、沙都子は入江の行動を遡ってゆき…梨花の死体を発見。
 入江が翌朝どういう運命を辿るのかも知った上で、
 圭一を“試し”その後始末するための「罠」を張ったように思われます。
 で、圭一は沙都子の“試し”に対し、おそらく失格してしまったために…罠まで誘き出され、始末されてしまったのではないでしょうか。
 ただ、“沙都子の命を奪いに来たのに奪う覚悟ができなかった”執行者であるから、沙都子も命を取らず――というかぶっちゃけ、助けてやったんじゃないかなあという気がします。
 ……で。その直後に、足音が一つ余計に聞こえるんでしょうね。



 …とか勿体つけてもしょうがないですね。
 とりあえず、この推理の最後の辺りはオリスクで提示しないとどうしようもなさそうなんで、チャッチャとオリスク作ってしまう事にします。
 あー、また長くなりそうだな。自分はどうしてこう文章長いんだろ。



<推理以外の記事>

 プロフィールに貼ったナタの画像ですが、……何でなのかな。
 適当に、似た形のを探してきて貼っただけなんですけどねぇ。


 ずっと見てると、なぜか、…欲しくなってきてたまらない。


 先端の丸さが、刀身と柄のバランスが、…あのフォルムが心を揺らす。
 一万円しないんだよな。買おうかな……ハッ。いかん。何を考えているのか自分。
 コンクリートジャングルでの生活にナタなんて不要だろうがッ。