<沙都子のキレどころ>


 …かなり被害妄想入った考えですが。



 祟殺し編において、仮に沙都子が、圭一が鉄平を襲うシーンを目撃してしまっていたとする。
 で、翌日(20日)学校で圭一と顔を合わせた時、こう訊ねられる。
 “昨日、叔父は帰ってこなかったんだろ…?”


 この条件の場合、沙都子には、圭一のセリフがこのような含意を伴って聞こえるかも知れない。
 “昨日、俺が叔父に襲いかかってどうしたか見たんだろ、お前…?”


 「はい」と答えると、殺人者に対してめえの犯行を目撃しました、と答える事になる。
 なので沙都子は「いいえ」と答え、続けて「叔父は帰ってきた」と答えざるを得ない。
 

 ゆえに、沙都子はひとり、誰からも命ぜられないままに叔父の存在しない家で虐待が続けられているふりをしていた…なんて事も考えられる。


 ただこの考えには問題もある。
 沙都子が“自分も殺されるかもしれない”という恐怖心から、叔父の存在偽証を、それこそが自分の免罪符(それをちゃんとやっとけば自分だけは殺されずに済む)だと判断して勝手に行っていたとした場合――ナタもって自宅に突っ込んできた圭一を前に、冷静さを維持できるかどうかは微妙な気がする。
 またこれだけだと、わざわざ凶器持ったままの圭一を遠いつり橋まで誘き出して突き落として始末するのも変。


 やっぱり以前考えたように、沙都子の行動は誰かの肝煎り?だった、と見ておくべきなのかな…。
http://d.hatena.ne.jp/oramuda/20050823
 この辺で考えたみたいな。



 随分昔に聞いた情報なので、アンソロノベルだったか、漫画だったか忘れちまったんですが…。
 確か、「沙都子が圭一の犯行を目撃してしまう」って前提で祟殺し編を描写してる人いましたよね?
 電撃の方で連載されてる漫画(祟殺し編)かな?
 どういう風に描写しているのか……それちょっと見てみたい気がする。