おひさ

ハイこんにちは。
熱心に更新回数と字数を費やしていた“ここ”を一年半放り出しておきながらさわやかにこんにちは。
皆さん元気に推理してますか。
ここ一年半の皆さんの推理ライフにはきっと、「うみねこ」「推理」とかで検索すると上位にやってくるくせに全然更新してない“ここ”は目障りだったに違いないね。ていうかこの作品をマトモに推(略)


ただいま、(読んでる途中でパソコンがメモリ不足でぶっ飛んでマザーボード交換するハメになりなんかトラウマになっちゃって半年放置した)うみねこのエピソード3を読み進めております。


うん。なんだ。
この一年半は正直、推理とか投げてたわ。エピソード1を読み終えて、ああ無理だこりゃ、って思った。
魔女幻想とか正直ついてけなかった。私にはもうムリだった。
ひぐらしの濃ゆいオタクネタくらいだったらどうにかついてけたんだが、魔女っ子はないわ。そう思った。
俺がこの作者の文章から読み取りたいのは、もっとドロドロした閉鎖環境での人間の共食い的な確執とか公務員の腐敗具合とかそういうのなんだー!と叫んで、もううみねこには触れないでおこうと思ったんだ。
エピソード1に出てくるような金を巡る大人たちの生々しい駆け引きは好きだったけど、洋館とか孤島とか外人名前とかそういうのは正直お腹一杯だったんだ。
ていうかそもそもリアルでも雛見沢みたいな僻地のド田舎に左遷されて体を悪くしたりとか色々あったんだ。
その前にも、なんか親しくもない人からひぐらしネタをひたすら振られまくってひょっとして正体バレてるのかしら?イジメ?これイジメ?とか怯えながら暮らす日々とかもあったんだ。


まあそんなわけで。
うみねこにはもう触れないでおこうと思ったし、でも趣味のない私の事だから結局買ってプレイするくらいの事はするんじゃないかなあとも思ったし、実際その通りに購入して割とだらだらと読み進めてきた。
エピソード2以降はあんまり熱意もなく追いかけてたし、エピソード3に至っては読んでる途中でパソコンがぶっ壊れたんですっかり嫌になってしまったんだけど、半年くらい経ってから「まあ一応読んどいてみるか」と思った。薔薇庭園における弾幕アタック魔女大戦のあたりで挫けそうになったけど頑張って読んだ。
そんな感じで今に至ります。私の日本語がめちゃくちゃなのは仕様なので気にしないで下さい。


で。さっきまでエピソード3の、絵羽と戦人がチェスで戦うだの、魔女を赤で否定するだのしないだの言ってるあたりを読んでいたのですが、ここまで読んでていくつか「あーそーなのかー」と気付いた事があったりしたので、書いてみようと思いました。
まあ、私はまだエピソード3の途中までしか読んでないし、エピソード1・2に関してもヨソ様の推理とか全っ然読んでないので、思い切り見当違いな事を書くかもしれない。
さらには記憶違いの部分も多々あって、そのせいですでに明確に否定された説を推論として挙げる愚を犯すかも知れない。
とっくの昔に既出の説を鬼の首をとったように挙げて喜ぶかも知れない。
その辺はご容赦下さい。
それはでは、私のいつも通りの妄想と大差ない低級な推理をお楽しみ下さい。


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1:この島には18人しかいないのが事実だとしても、それは18体しかいないという意味ではない


 これは、絵羽が15人の死亡と3人の生存を赤で提示してくれたので成立した感のある推論なのですが。
 「この島には18人しかいない」っていう事実と「15体の他殺死体と3人の無実の人間が存在している」という事実は相反する事はないのだなあ、という事に気付きました。
 要するに、「そして誰もいなくなった」であり同時に「犬神家の一族」って事です。(いや、その喩えではきっと誰もわからない)
 これは、以前私もここで似たような事を書いたし、そもそもエピソード1や2でも散々出尽くしてるだろう感のあるお話だとは思うんですが。
 …19人目の人間がいなくても、18人の人間と1体の死体があれば理論上姿無き殺人者は作れます。
 さらに言えば、物語に全然登場してきていない殺人者を1人舞台に紛れ込ませる事も可能です。赤字による事実の証明が生み出す死角みたいなもんでしょうか。この作者…蛇ッ…!人を騙し喰らう蛇ッ…!
 んで、この手の説だと必ず「替え玉の死体をどう用意するよ?」というお話になってくるんですが。
 何も替え玉が死体である必要なんてないんですね。
 正体を疑われるリスクさえ消せば生身の人間が替え玉だって構わない。「犬神家の一族」がそうでしたね。
 んで、すり代わる相手を死体にしておけば「この島には18人しかいない」「19人目は存在しない」は事実として成立します。もう人じゃないから何人って数え方はできない。18人と1体だ。
 でまあ、この手のトリックに必要となってくるのは、偽者であると見抜かれないための対策と、「ああこの人確実に死んでるねー」と思い込ませるための証拠であり、そしてどうしたって事実とズレざるを得ない死体の死亡時刻を偽るための工作です。
 そんで、後ろの二つを同時に行ったものが、すなわち金蔵の火葬なんじゃないかしらと思うわけです。


 整理しますと。
 ・金蔵は恐らく、どのタイミングかは解らないけど劇中時間より前に死体になっており、その死体は何らかの方法で原型を留めるようなカタチで保存されている。
 ・金蔵の影武者をつとめている野郎(以下、殺人者)は、殺人開始からいずれかのタイミングで金蔵を焼却炉に放り込むなりなんなり(遺体の保全が不可能な状態で遺棄)して、脚の指をわざとらしく晒しておく。
 ・「脚の指が六本の人なんてそうはいねえ、これは金蔵だ!」って発見者の人達に金蔵の死亡確認してもらう。ほくそ笑む。
 ・自由に館内をうろうろして片っ端から殺していく。(殺害方法にはよくわからない点も多いが)
 ・さっさと18人を全滅させる。
 ・金蔵の死体はあとでちゃんと念入りに燃やしておく。(のちのち警察の鑑定を受け、歯型などで本人確認は出来ても、死亡時間をうかがい知る事は出来ないくらいに念入りに燃しておく。別に燃やさなくてもいい。死体として発見された時の状況に添うカタチで、死亡時間を悟られない程度に損壊しておく)
 ・電話以外の通信手段で移動手段を呼び、迎えの舟が来るまでの時間に金塊を運び出すか、それかあるいは金塊の場所に目星をつけて警察にも見つからないように隠蔽しておき島を去る。


 私が犯人だったらこうするかなあ、と考えてみました。
 ただ、これはエピソード1でも思った事ですが、誰か一人が、この場合は殺人者が18人全員を殺す必要はないなと改めて思いました。
 黄金に誘われてのこのこ出てきた人を殺さなかった点とか、まあこのあたりの事情は色々と察することができるんですが…これについては後述します。


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2:「食料の補給」とか嘘ついて霧絵は一体なにしに館へ戻って来たの?


 これについては絵羽とのチェスバトルの中で戦人陣営がいろいろ考察していますけど、
 ・秀吉を一人にして妹母子殺害のこと(ひいてはその原因となるだろう黄金発見のこと)を聞き出そうと思った
 これは違うんじゃないかなあと思いました。
 私が霧絵だったらどうするかなあと考えてみたんですが、
 まず秀吉を連れて行ったのは秀吉から聞き出すうんぬんよりもむしろ絵羽への牽制だろうと思う。
 さらに言えば、台車を持って行ったのも絵羽への牽制だろうと思う。
 黄金探しに出かけていた妹と姉の揃っての不在や、その後の空気の変化については気付く可能性があるし、さらにその後妹が殺害された件と関連づけて考える事もあるだろう。
 ぶっちゃけ、霧絵には黄金の一部をゲストハウスに持ち出すハラがあったんじゃないかと思う。
 あるいは、そう見せかけて(連想させて)絵羽を誘い出すハラがあったのかも知れない。
 (黄金郷へ至る謎が頭のいい霧絵に解けていたかいないかは実際のところどうでもよくて、解けていないまま絵羽と妹の関係変化から何かを読み取ったのかもしれないし、あるいは解けていたけど6人殺されたというのに宝のありかにのこのこ出て行く気がしなかったのかも知れない)
 秀吉を連れて行ったのはひとえに絵羽への牽制であり、ゲストハウスに黄金を持ち込むまでの保険だったのかもしれない。(道中、さりげなく秀吉に台車を持たせ二挺の銃を夫婦で持ったりしている)
 推測してみた霧絵の行動計画をまとめると、


 ・霧絵、妹殺しの殺人犯は絵羽であると特定。
 ・目的は恐らく黄金の独占。誰かが黄金郷に気付く可能性を消せない以上、殺人継続の可能性を懸念。
 ・ゲストハウスに黄金を持ち込んで見せれば絵羽の目的ははずれ、殺人を続ける必要もなくなると判断。
 ・秀吉は積極的に加担していないと判断し、食料調達を目的に同道してもらおうとする。
 ・本館にて秀吉に詰問、絵羽の妹殺害時のアリバイを問い詰める。
 ・黄金の所在がわからない場合は秀吉に所在を聞く。
 ・仮に絵羽が尾けてきていても、銃を二挺所持、丸腰の夫が人質状態では手は出せまいと判断。
 ・三人の前に絵羽が姿を現した場合は説得。(秀吉から説得させる)


 霧絵は黄金を皆に見せる事で悪夢の終焉を迎えようと考えていたのではないか、と思います。
 本館では魔女の絵羽やら煉獄の7杭やらが大暴れしていましたが、実際のところ、三人は単に絵羽に銃殺されたのではないでしょうか。魔女の絵羽をたしなめようとする秀吉の姿まさにそのままに、秀吉は絵羽にこれ以上の殺人への協力を拒んだか何かして撃たれてしまったと。あるいは、何かの拍子に二人に撃たれてしまったのかもしれませんが。
 死体に杭を打ち込んだのは、碑文通りにして魔女の仕業に見せかけるため、あるいは致命傷の方を銃創によるものと想像されたくなかった為、はたまた“殺人者”が後に殺人現場を訪れて工作した、なんて可能性もあるかもしれません。


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 3:結局誰が犯人なの?


 私は、エピソード1をやった時に、これ毎回犯人違うのかなー、みたいな感想を抱いたのですが。
 毎回はおろか事件ごとに犯人違うのかも知れません。厳密に言えばひぐらしでもそうでした。
 六軒島の黄金ってーのはまた微妙なシロモノで、血の繋がった相続人が相続してどうこうってモンでもないし、そもそも手にとってみることもできない、実在を確かめられないシロモノなわけです。山下財宝です。
 ぶっちゃけ、実在を確信してさえいれば、横からかすめとる事も可能なシロモノだと言えます。まあ、そのためにクリアしなければいけない条件は多大なんですが。
 まあ、妄想推理って事で。
 私がうすぼんやりと考えている事件の背景について書いてみたいと思います。


 黄金の存在を確信し、何らかの方法で金蔵を殺し入れ替わる真犯人(あるいは金蔵の死に際して立てられた影武者ポジションの真犯人)。目的は黄金を根こそぎ盗むことだが、しかし在処がわからない。金蔵は館の碑文にその在処を記す謎を残していったが、ぜんぜん解けない。一族の者とか身近な者達に解かせようと考え、皆が集まる親族会議の日を利用し、黄金の後継者選定の挑戦状的なものを出して「さっさと謎を解け」と皆を焚き付ける。殺人事件など発生させて追い詰めて謎解きに真剣に取り組ませたり、大量殺人に紛れて金蔵の死体を始末したりする。そのうち誰かが謎を解いてくれる。黄金絡みで既に大量殺人が起きていると錯覚するせいか、謎を解いてくれた人が内輪もめであっさり人を殺したりし始めるので、それが終わるまで待つ。で、黄金の在処を知る誰かとその陣営が生き残るので、それを殺す。島には18体の死体と1人の生存者のみが残り、真犯人は協力者に連絡し、舟で黄金を運び出し、やってくる迎えの舟に見つからないようさくっと島を後にする。片翼の紋章がついているので黄金は溶かして売るとかするのか?


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 4:真犯人を挙げる為にはどうすればいいの?


 生きている金蔵の靴を脱がしてみろ!足の指が6本あるか確かめてみろ!
 と言いたい。戦人に。


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うん。ひさびさなんでちょっと書くの疲れてきた。
エピソード3の続きやってきます。