もうこのブログを書くことは無いだろうと思っていたのですが。
もう「うみねこ」をプレイする事は無いだろうと思っていたのですが。
…巨大地震が群発し、実家が停電で大変なこの日。
とうとう「うみねこ」のEP8をクリアしちまったので。
そしてやはり、どうしても文章を書きたくなっちまったので。
書く。書いてしまう。



まあ、私の感想はどうでもいい。
本当に書きたかったのは、推理したかったのはこれについてだ。
未来から見た、すでに確定した、猫箱の中身。



*** 「数十年後」へと続く「1998年の世界」、その真相は?  ***



1998年、縁寿は作家になる為に右代宮グループを人に任せて旅立つ。
数十年後、縁寿は実は生存していた戦人と邂逅を果たす。
さて。このハッピーエンド(魔法エンド)の世界ってえのは、定義するならば、
“絵羽が生存して右代宮の後継者となり、身寄りをなくした縁寿を養子として引き取り、そして戦人もこっそりと生き延びていた世界”って事になる。



“絵羽一人が生き延びた”という結末に比べると。
“絵羽が生き延びて右代宮家を継ぎ、縁寿を養子に迎える。しかし、実は生き延びていた戦人は後に記憶を取り戻すものの、名乗り出ず、縁寿の前に現れるのも数十年後となる”
という結末は、非常に奇妙な点が満載なんですね。



まず、この“数十年後”に至る為に達成しなければならない条件について、この後日談に登場する人物の言葉などからまとめると。


・絵羽は誰に害されることもなく、九羽鳥庵の方にて爆発を回避、生存。
・爆発前に、戦人“たち”は潜水艦基地の方に向かって逃亡。
・戦人はボートにて島脱出後、記憶障害を起こす。
・八城幾子が拾った戦人を警察に届け出たりしない。
・真理亞の署名入りボトルメールがいろいろ世間に出回る。
・絵羽は島で起きたことを一切語らず、縁寿にも何も言わずに十二年後死ぬ。
・縁寿がいずれかのボトルメールの作者を八城十八と見抜くも、面会拒否。
・記憶を取り戻した後も、戦人は関係者に名乗り出たりしない。
・数十年後にようやく妹の前に姿を現し、名乗り出る。


一応時系列順と思われる順番に並べてみました。
とはいえ、これらの出来事が全部成立するにはかなりの幸運とか善意とか魔法とか必要なんじゃねえかなあと思う。
なので、これらの条件を自然に満たすような物語こそが、真相なのではないかと思うわけですよ。
以降は私の、いつもの妄想推理でございます。
お楽しみください。あぁひさびさだこういうの。



・留弗夫or霧江、絵羽の二人を必ず含む集団、碑文の謎を解き黄金を発見。(まあめんどくさいのでここではとりあえず、四兄弟とその連れ合いの合計七名とする)
 ヤスから黄金を譲られ、爆破装置についてのレクチャーも受ける。
 (タイミングとしてはいつでもいいが、第一の晩が起きる前の方が望ましい)
 ヤス、すぐにその場を立ち去る。

・仲間割れ発生。その際に前述の二人を除く誰かが死亡し、うまく隠蔽できない死体が発生する。
 爆破装置を使用する必要が生じ、同時に島内の他人を皆殺しにする必要も生じる。
 (別にほっといてもみんな爆発で死ぬだろうが、確実性を欠くし、それに万が一死体を見つけられたり島外に連絡されても困るので。また、この場合はヤスを口封じする必要もあるし、ヤスが誰に喋ったかもわからないので)
 いずれかの陣営が残るまでその場で殺し合う。(ここでは上記の七名が銃を持って殺しあったものとする)

・仲間割れに勝利したのは留弗夫もしくは霧江、あるいはその両方。
 絵羽は死亡したと思い込まれ、気絶のまま生存。
 留弗夫霧江による、島内の全生存者に対する殺戮の開始。
 平行して、戦人は留弗夫から説得を受ける。
 戦人反発する。母さんならそんな事言わない、霧江の言いなりに殺人鬼と化すのか親父ぃとか言う。
 留弗夫、戦人は霧江の実の息子である事を告白する。
 その驚愕につけこむか脅すか他に手段がないと説得するかして、最終的に留弗夫霧絵ペアは戦人を仲間に加える。
 やむなく言いなりになる戦人。
 一方その頃、気絶から目覚め、夫の死に悲嘆に暮れつつも譲二を守るべく銃を手に地上へ向かう絵羽。

・死んだと思われている絵羽と行方不明のヤスをのぞく全員の殺戮が完了する。
 最後に、浜辺を一人でふらふら歩いているヤス(沙音の格好)をやっと見つける三人。
 ヤスももちろん殺す必要があり、霧江は共犯の証として戦人にも手を汚させようと考え、撃ちなさいと命じる。
 留弗夫も撃てと言う。
 すでに生きる目的を喪失し、ただ撃たれるのを待つヤス。
 躊躇する戦人。
 最悪のタイミングで、六年前にこの場所で沙音とした約束を思い出す。
 戦人はヤスを撃てず、逆に霧江と留弗夫を撃ち殺してしまう。
 留弗夫たちに復讐するべく探し回っていた絵羽、浜辺でようやく仇の姿を見つけるも、戦人が霧江と留弗夫を撃ち殺す場面を目撃してしまう。 
 親を殺した事に呆然とする戦人、こちらを見ている絵羽(銃所持)の姿に気づく。

 そこで、ヤスが覚醒する。
 遅くはなったが戦人は約束通り自分を助けに、迎えに来てくれた。
 さらに言えば、譲二と朱志香と戦人からそれぞれ別人格に対し求愛され苦しんでいたヤスは、ようやく答えを得る。 ヤスは銃を持った絵羽から戦人を守るべく、呆然自失の戦人を連れて地下通路へと逃亡。
 状況を理解しないままとりあえず逃げる二人を追う絵羽。(害意はもはやない)

 もうすぐ爆発の刻限。
 二人を追って黄金の部屋を通り過ぎる際、絵羽は爆破装置の時計で爆破が近い事を知る。。
 礼拝堂裏の地下入り口は黄金の部屋に続いているが、その先の通路は実は二つに別れている。
 「九羽鳥庵へと続いている」と言いつつ潜水艦基地の方へとヤスが道を示し、そちらへ逃げる二人。
 一方、その分岐を見落とし、九羽鳥庵へと続く“一本道”をひた走る絵羽。
 大爆発。
 絵羽、九羽鳥庵にて二人がいない事を確認し、二人はどこかに隠れて自分をやり過ごそうとしたが爆発に巻き込まれた、と考える。
 絵羽、救助を待って生還し、やがて右代宮家を継ぐ。

 潜水艦基地へと逃げた二人はボートに乗って島から逃げる。
 だがその途中、親を殺した事に打ちひしがれる戦人が「逃げてどうする」と絶望し、海に飛び込む。
 ヤスにとって戦人はこの自分を島から救いに来てくれた王子様なので、追いかけて飛び込む。
 なんとか助け上げるが戦人は既に溺れていた。

 漂流したか何かでどこぞの田舎に辿り着いたヤスは、カネに物を言わせて八城幾子としての家と生活を手に入れる。
 戦人を口の堅い医者に見せるが、既にある症状を起こしていた。
 厳密には、直前に聞かされた自分が右代宮戦人ではない(ていうか霧江の子だった)という衝撃の事実と、忘れたい親殺しの記憶が混ぜこぜになり、もはや自分の記憶が自分の記憶として捉えられなくなっていた。 
 記憶のない八城十八としての生活を始める。
 ヤスは戦人を刺激しないよう勤めつつ、戦人とミステリー談義を交わしたり自分の作品を読ませたりと、己の理想に近い生活を送る。

 一族爆死というセンセーショナルなミステリーの誕生に、ウィッチハンターが大量発生。
 ヤスはせっせとボトルメール偽書を作成し、真相に辿りつこうとする者を煙に巻くことにつとめる。
 (戦人犯人説とかが十八の耳に入って、また自殺でもされたら困る為)
 十二年後。公式には何も語らないまま、絵羽が死ぬ。
 右代宮のすべてを相続した縁寿が、真実を探す旅に出る。
 その過程で、ボトルメール偽書の作者が八城十八である事に気づき、“八城十八に会いたい”と編集者に言う。

 絵羽の死後すぐに自分を見つけ出し、自分のもとを訪れようとする縁寿。
 それはつまり、死を目前にした絵羽が六軒島の真実を縁寿に告げたという事を意味する。
 すべて、縁寿の家族を奪ったのは戦人。絵羽もそれを目撃している。
 戦人はそう考えた。
 そして、自責の念に駆られた戦人は自殺しようとする。
 幸い命は助かったものの、戦人は障害を負って車椅子生活を送る事になる。
 

 ヤスは戦人が、親殺しの記憶から、妹への自責の念から、自身の記憶と正面から向き合えばどうしても死を選ばざるを得ないと理解する。
 ヤスは八方手を尽くして絵羽の日記を手に入れ、あるいはそれらしく見える日記を用意し、メディアの前で公開すると発表する。 
 そして、公開直前で撤回する。
 こうする事で戦人に自身の罪はもはや暴かれる心配がないと安心させ、同時に、今後、絵羽の日記の偽書(あるいは本物)が自分以外の手元から現れてメディアを騒がす可能性を消した。(信憑性をなくさせた)
 ウィッチハントも徐々に収束してゆく。

 数十年後。
 縁寿が「さくたろう、魔女の島へ行く」を出す。
 その本の内容は、児童文学らしく希望に満ち溢れたものである。当然、魔女の島も、夢と希望に溢れた魔法を用いる魔女の寄宿舎が登場するような場所として描かれている。
 戦人はいまの縁寿が、少なくとも、六軒島を陰謀に満ち溢れ惨劇に彩られた場として捉えているわけではない事を作品から読み取る。
 今なら会ってみてもよいのではないか。責められることはないのではないか。縁寿も父母や兄や六軒島の事を優しい思い出としてのみ捉え、戦人も自身の責とうまく向き合え、一番いい形で再会できるのではないか。
 そう考えたので、縁寿との会合を編集者に打診する。





んーまあ、こういうのが、1998年そして数十年後へと続く“絵羽生存ルート”の裏にあった、真相なんじゃないかなと思いました。
手品エンドだと二人の邂逅については一切語られないしね。
こうなんじゃないかと思う。

EP4入手

ハーイ。皆さんこんにちは。愛しい我が家からクソ時間もクソ新幹線に揺られてクソ愛しくもねえクソ所属先にクソ帰ってきちまったクソoramudaさんですよっと。うん。最後クソいらない。
帰る途中に、警官とメイド溢れる秋葉原にわざわざ切符代余計に払って途中下車してEP4を入手してきました。
…なあ、なんでEP4ってPS2サイズなん。
見つからなかったじゃん。探しちゃったじゃん。そして見つけたけど「うん、えーと…これはうみねこをモチーフとした他サークルの同人ソフトだよね」って思って一度素通りしちゃったじゃんよ。
いつもみたくあのちっちゃいCDケースで出してよ。紛らわしいよ。あと2600円て高いよ。
(文句ばっか)


でまあ、上の文章を端的に要約すると「EP4買いました」の八文字で済むわけなんですが。
とっととプレイすりゃ済む話なんですが。
ちょっと前回の記事を書いた後で気になった事があったので、プレイする前に書いてみようと思いました。



・絵羽は本当に…?



これは、EP3をやり終えてから、どっかで「絵羽の犯人申告とか、EP3は綿流し編みたいなもんなのよ」的な作者コメントを見かけた時に、あーやっぱそーなのかなーと思った事なんですが。
十数年後の未来を内包する、EP3の結末を踏まえて。仮に、島内に“18人中に含まれる19人目”がいるにしても、十数年後に絵羽が生存していたとしても、その絵羽が揺ぎ無い黄金の存在を示唆していたとしても、19人目が絵羽に手を出さなかったっという結論には結び付かないんですね。


単純に、絵羽の入れ替わりを隠密裏に成功させさえすればあとは好き放題やり放題って話でもあるんですね。


私は以前の記事で、「右代官の黄金は実在の周知がされていない山下財宝だから、もし仮にそれが秘密裏に盗まれたとしても誰も咎めようがない、うまく盗んで溶かして使った奴の勝ち」みたいな事を書いたんですが、
盗んだり溶かしたり使ったりする手間を省くなら、入れ替わるのが最も効率がいい…という事もできます。
いやまあ、金蔵だの絵羽だの、そう簡単に入れ替われる奴がポンポン出てきてたまるかいって話でもあるんですが。
でもしかし、この仮説を突き詰めてゆくと、“六軒島の黄金の存在を知るなんらかの集団が、莫大な金と手間隙をかけて18人すべての替え玉を用意し、黄金の在処に行き着いた奴が出たら18人全員殺してそいつと入れ替わる”みたいなトンデモ説に発展しかねないので、さすがに自重したいと思いました。
というか真打ちはこの次に挙げる仮説なのでございます。



・黄金は本当に…?


これは、黄金の継承者という事になる金蔵と絵羽の、当主就任後の方針というか行動が似通っていたという点から連想に至った事なのですが。
どちらも当主継承後、“傾いた右代官家を立て直す為、富の集積に力を尽くした”みたいな行動を取ってます。
まあ金蔵はいいでしょう。地震だの何だので富や一族を失って、実際そうだったのかもしれないし。
けど絵羽は、金蔵と同じ行動を取る理由がそんなにはないというか、割と希薄なんですよね。


十数年後、死の床にある絵羽については、強引な方法で右代官家を立て直したという過去が語られています。
しかし、結果的に見ると絵羽は一族の富すべてを一人で受け継いだのであって、不良債権だけを押し付けられ総額でマイナスになったとも思えません。少なくとも、彼女の会社の問題はどうにかなるくらいの遺産は、黄金に頼らずとも即時転がり込んできたはずでしょう。
なのに、なぜ絵羽はそこまでして金を稼ぎ、右代官家を立て直すまでに至ったのでしょうか。
この立て直す理由について考えてみると、
・ずっと無能な兄を押しのけて優秀な自分が当主になりたいと思っていたから。自分の方がうまくやれるから。自信の優秀さの証明として。
・自身にとって大きな存在であった夫や子を失い、その代わりに得た地位や遺産に対し、家族の代償となるだけの大きな存在や価値を求めていたため。
などの理由が、(まあEP3を通じてずっと描写され強調されてきた箇所でもあるし)推測できるのではないかと思います。


しかし、EP3にて当主を継承する絵羽は、黄金を発見しています。
莫大な富をその手に取って確認しています。
それなのに、その後の人生で強引な手段まで使ってひたすら金を稼いだのはなぜでしょうか?
隠し黄金を隠し黄金としたまま、売っ払う事もせず、別の方法で金を荒稼ぎしていたのはなぜでしょうか?


当主継承後の絵羽は自身の命が狙われていると考え、身辺警護を怠らないようになります。
その疑心暗鬼っぷりと外敵からの徹底した防御姿勢には、奇しくも金蔵の生活態度と等しく見受けられる部分が多々存在している、と言えます。


さらに、病床の絵羽は縁寿に、「あの呪われた黄金を全部くれてやることにした」みたいな事を言います。
黄金を持つ事=命を狙われる恐怖=終わらない苦しみ、のような事も言います。
これらはただの被害妄想ではないのかも知れません。


例えは悪いですが。
金持ちの一般人と貧乏な財務大臣とではどちらがチヤホヤされるかといえば、明らかに後者です、
その人の財布にいくら入ってるかではなく、どれだけデカい財布の鍵を持ってるかどうかで、その人の価格(価値)は決まります。
要するに。
ぶっちゃけ、絵羽が発見し(恐らく)密かに相続した六件島の黄金は、すべて偽物だったのではないでしょうか。


シナリオはこうです。
・金蔵「融資しろ」みんな「嫌じゃボケ」
・右代官家を継承した金蔵、融資を受けるために詐欺を思い立つ。
・比重おんなじ位の異なる金属で創った、ニセ金塊の山を作る。また、秘密裏に右代官の家紋入りの金塊を一ヶ鋳造させる。
・融資の是非を左右する要人を呼び、山を見せ、ランダムに一個持ち帰らせる。
・持ち帰った要人が、試金石だか非破壊検査だかにかける前に、ニセ金塊と金塊を入れ替える。
・要人「99.9999999……すげえ!」
・要人、喋りまくる。
・金蔵「融資しろ」みんな「いいよ!」


はい。んでまあ、
仮に、こんな経緯で金蔵が右代官家復興の端緒を掴んだのだとしたら。
仮に、こんな昔日の詐欺の名残でしかない“六軒島の黄金”を絵羽が受け継いでしまったのだとしたら。
両者ともに、その後の方針はひとつしかなくなります。
ニセ金塊を担保として回収されて全てが嘘だったと発覚されるのを避ける為に。可能な限りの現金を手元に集め、破産とは無縁な磐石の態勢を作り、そしてそれをずっと維持し続けるしかありません。
また同時に、想定外の事態によって財産が整理され、何かの拍子に詐欺の証拠(そして同時に右代官家には黄金という余剰体力なんて無い事を如実に表してしまう)ニセ金塊が出てきてしまう事も避けねばならず、その為には当主たる己の突発的な死を徹底して避ける努力もまた、必要となってきます。
そのどちらも。金蔵、当主継承後の絵羽、ともに当てはまります。


そして、この宿業は、次の継承者たる縁寿にとっても無縁ではあり得ません。
右代官家当主は、巷に囁かれる黄金伝説を背景に、常に虚勢を張り続けなければならない。
それらの、自身が味わってきた現実を踏まえ、病床の絵羽は縁寿に対し“あの呪われた黄金をあんたにくれてやる事にした”“当主となる限りずっと命を狙われ続け、苦しみ続けろ”というような事を言ったのではないでしょうか。決してただの被害妄想ではなく。





うん。まあ。
妄想推理はこんくらいにしておいてとっととEP4インストールしてきますね。

EP3読了

なっ、何ぃッ……!
絵羽めが、絵羽めが生き残りましたぞ…!
何食わぬ顔でしれっと12年後まで生存しておりますぞ…!
しかも黄金は縁寿に残す的な事を言ってる事から察すると、あの黄金も誰にも奪われていない様子ですぞ…!


うーん。
EP3を読み始めた時に、この、魔女からの挑戦状とか連続殺人事件とかいうのはもしかしたら、全部“新しい魔女を生成するための蟲毒”みたいなものなのかもなぁ。なんて思ったんですが。
ひょっとするとそっちが正しかったのかも知れないなぁ。



EP1・2を読み直してもう一度ちゃんと検証する必要があるとは思うんですが、
鞘I劇中時以前より金蔵の影武者を勤めてる人”ってのは実際、存在すると思うんですよね。
夏妃への言葉がおかしかったりとか示唆らしき点もないわけじゃないし、そもそも赤字での証明の死角なんて余地を作者もむざむざ残してはおかんでしょう。
昨日の推理では「その影武者が金蔵の親族達に黄金を見つけさせ、彼等を皆殺しにしてすべて自分のものにしようとしている」と考えたのですが。
その目的はちょいと違うのかも知れません。


とりあえず大雑把に、行動から目的を割り出してみたいと思う。
事件当時、影武者が六軒島で動いていたと仮定して、彼がとったアクションを考えてみる。


・黄金を見つけ一人生き延びた絵羽を殺さなかった。
・絵羽による事故偽装の工作を許した。
・黄金を含めた遺産の相続を許した。


さらに12年後の絵羽の変貌も踏まえて、当時の絵羽が引き起こさないであろう展開もまた、この影武者の行為の結果と考えてみる。


・譲治を殺害した。
・秀吉を殺害した。(ただし秀吉の死については絵羽による過失などの可能性も考えられる)


そしてさらに、事件後、絵羽が島で起きた事態を“不幸な事故”として処理した事を踏まえ、不幸な事故で片付けるには大きな障害となる部分をすべて、この影武者の行為の結果と考えてみる。

 
・碑文に沿った殺人、もしくは死体への儀式殺人風のデコレーションを行った。


また、絵羽が黄金を発見する(=人を殺す程の理由を持つ)以前に起きた殺人についても、この影武者の行為の結果と考えてみる。


・事件の発端となる六名の殺害、および、鍵を各部屋に置き去りにするなどの密室工作、そして魔方陣の貼り付け。


…うーん…これらの行動から見えてくる意志は、というと…。


・状況を混乱させ、お互いに疑い合うよう仕向けた。
・実現不可能なトリックやら現実と乖離した装飾などを用い、魔女的な第三者の存在を信じさせようとした。
・謎解きへの真摯な対応を迫った。
・殺人を促進した。


かなり乱暴なまとめ方ですが、“黄金に辿り着いた者だけを生き残らせるように仕向けた”という風に言えるのかも知れません。
12年後の絵羽の有様を見ていると、六軒島の惨劇は魔女を作り出す事に成功したとも言えるわけで。


うーむ。しかし、こういう意図に基づいて行動している第三者が島内にいるとなると、金蔵が「わしの金を引き継ぐに相応しい後継ぎがいなくて後のことが不安だから、この際みんな争わせて、黄金見つけるくらいポテンシャル発揮した奴を一人だけ生き残らせて、孤独な強さを備えた後継ぎにしよう」と考えて犯行に及びました、って真相のほうがしっくりきてしまう気がするなぁ。
いやこれは流石に違うだろと思う。


EP1やら2やら検証しつつ、もうちょっと考えてみます。

おひさ

ハイこんにちは。
熱心に更新回数と字数を費やしていた“ここ”を一年半放り出しておきながらさわやかにこんにちは。
皆さん元気に推理してますか。
ここ一年半の皆さんの推理ライフにはきっと、「うみねこ」「推理」とかで検索すると上位にやってくるくせに全然更新してない“ここ”は目障りだったに違いないね。ていうかこの作品をマトモに推(略)


ただいま、(読んでる途中でパソコンがメモリ不足でぶっ飛んでマザーボード交換するハメになりなんかトラウマになっちゃって半年放置した)うみねこのエピソード3を読み進めております。


うん。なんだ。
この一年半は正直、推理とか投げてたわ。エピソード1を読み終えて、ああ無理だこりゃ、って思った。
魔女幻想とか正直ついてけなかった。私にはもうムリだった。
ひぐらしの濃ゆいオタクネタくらいだったらどうにかついてけたんだが、魔女っ子はないわ。そう思った。
俺がこの作者の文章から読み取りたいのは、もっとドロドロした閉鎖環境での人間の共食い的な確執とか公務員の腐敗具合とかそういうのなんだー!と叫んで、もううみねこには触れないでおこうと思ったんだ。
エピソード1に出てくるような金を巡る大人たちの生々しい駆け引きは好きだったけど、洋館とか孤島とか外人名前とかそういうのは正直お腹一杯だったんだ。
ていうかそもそもリアルでも雛見沢みたいな僻地のド田舎に左遷されて体を悪くしたりとか色々あったんだ。
その前にも、なんか親しくもない人からひぐらしネタをひたすら振られまくってひょっとして正体バレてるのかしら?イジメ?これイジメ?とか怯えながら暮らす日々とかもあったんだ。


まあそんなわけで。
うみねこにはもう触れないでおこうと思ったし、でも趣味のない私の事だから結局買ってプレイするくらいの事はするんじゃないかなあとも思ったし、実際その通りに購入して割とだらだらと読み進めてきた。
エピソード2以降はあんまり熱意もなく追いかけてたし、エピソード3に至っては読んでる途中でパソコンがぶっ壊れたんですっかり嫌になってしまったんだけど、半年くらい経ってから「まあ一応読んどいてみるか」と思った。薔薇庭園における弾幕アタック魔女大戦のあたりで挫けそうになったけど頑張って読んだ。
そんな感じで今に至ります。私の日本語がめちゃくちゃなのは仕様なので気にしないで下さい。


で。さっきまでエピソード3の、絵羽と戦人がチェスで戦うだの、魔女を赤で否定するだのしないだの言ってるあたりを読んでいたのですが、ここまで読んでていくつか「あーそーなのかー」と気付いた事があったりしたので、書いてみようと思いました。
まあ、私はまだエピソード3の途中までしか読んでないし、エピソード1・2に関してもヨソ様の推理とか全っ然読んでないので、思い切り見当違いな事を書くかもしれない。
さらには記憶違いの部分も多々あって、そのせいですでに明確に否定された説を推論として挙げる愚を犯すかも知れない。
とっくの昔に既出の説を鬼の首をとったように挙げて喜ぶかも知れない。
その辺はご容赦下さい。
それはでは、私のいつも通りの妄想と大差ない低級な推理をお楽しみ下さい。


*** ***


1:この島には18人しかいないのが事実だとしても、それは18体しかいないという意味ではない


 これは、絵羽が15人の死亡と3人の生存を赤で提示してくれたので成立した感のある推論なのですが。
 「この島には18人しかいない」っていう事実と「15体の他殺死体と3人の無実の人間が存在している」という事実は相反する事はないのだなあ、という事に気付きました。
 要するに、「そして誰もいなくなった」であり同時に「犬神家の一族」って事です。(いや、その喩えではきっと誰もわからない)
 これは、以前私もここで似たような事を書いたし、そもそもエピソード1や2でも散々出尽くしてるだろう感のあるお話だとは思うんですが。
 …19人目の人間がいなくても、18人の人間と1体の死体があれば理論上姿無き殺人者は作れます。
 さらに言えば、物語に全然登場してきていない殺人者を1人舞台に紛れ込ませる事も可能です。赤字による事実の証明が生み出す死角みたいなもんでしょうか。この作者…蛇ッ…!人を騙し喰らう蛇ッ…!
 んで、この手の説だと必ず「替え玉の死体をどう用意するよ?」というお話になってくるんですが。
 何も替え玉が死体である必要なんてないんですね。
 正体を疑われるリスクさえ消せば生身の人間が替え玉だって構わない。「犬神家の一族」がそうでしたね。
 んで、すり代わる相手を死体にしておけば「この島には18人しかいない」「19人目は存在しない」は事実として成立します。もう人じゃないから何人って数え方はできない。18人と1体だ。
 でまあ、この手のトリックに必要となってくるのは、偽者であると見抜かれないための対策と、「ああこの人確実に死んでるねー」と思い込ませるための証拠であり、そしてどうしたって事実とズレざるを得ない死体の死亡時刻を偽るための工作です。
 そんで、後ろの二つを同時に行ったものが、すなわち金蔵の火葬なんじゃないかしらと思うわけです。


 整理しますと。
 ・金蔵は恐らく、どのタイミングかは解らないけど劇中時間より前に死体になっており、その死体は何らかの方法で原型を留めるようなカタチで保存されている。
 ・金蔵の影武者をつとめている野郎(以下、殺人者)は、殺人開始からいずれかのタイミングで金蔵を焼却炉に放り込むなりなんなり(遺体の保全が不可能な状態で遺棄)して、脚の指をわざとらしく晒しておく。
 ・「脚の指が六本の人なんてそうはいねえ、これは金蔵だ!」って発見者の人達に金蔵の死亡確認してもらう。ほくそ笑む。
 ・自由に館内をうろうろして片っ端から殺していく。(殺害方法にはよくわからない点も多いが)
 ・さっさと18人を全滅させる。
 ・金蔵の死体はあとでちゃんと念入りに燃やしておく。(のちのち警察の鑑定を受け、歯型などで本人確認は出来ても、死亡時間をうかがい知る事は出来ないくらいに念入りに燃しておく。別に燃やさなくてもいい。死体として発見された時の状況に添うカタチで、死亡時間を悟られない程度に損壊しておく)
 ・電話以外の通信手段で移動手段を呼び、迎えの舟が来るまでの時間に金塊を運び出すか、それかあるいは金塊の場所に目星をつけて警察にも見つからないように隠蔽しておき島を去る。


 私が犯人だったらこうするかなあ、と考えてみました。
 ただ、これはエピソード1でも思った事ですが、誰か一人が、この場合は殺人者が18人全員を殺す必要はないなと改めて思いました。
 黄金に誘われてのこのこ出てきた人を殺さなかった点とか、まあこのあたりの事情は色々と察することができるんですが…これについては後述します。


*** ***


2:「食料の補給」とか嘘ついて霧絵は一体なにしに館へ戻って来たの?


 これについては絵羽とのチェスバトルの中で戦人陣営がいろいろ考察していますけど、
 ・秀吉を一人にして妹母子殺害のこと(ひいてはその原因となるだろう黄金発見のこと)を聞き出そうと思った
 これは違うんじゃないかなあと思いました。
 私が霧絵だったらどうするかなあと考えてみたんですが、
 まず秀吉を連れて行ったのは秀吉から聞き出すうんぬんよりもむしろ絵羽への牽制だろうと思う。
 さらに言えば、台車を持って行ったのも絵羽への牽制だろうと思う。
 黄金探しに出かけていた妹と姉の揃っての不在や、その後の空気の変化については気付く可能性があるし、さらにその後妹が殺害された件と関連づけて考える事もあるだろう。
 ぶっちゃけ、霧絵には黄金の一部をゲストハウスに持ち出すハラがあったんじゃないかと思う。
 あるいは、そう見せかけて(連想させて)絵羽を誘い出すハラがあったのかも知れない。
 (黄金郷へ至る謎が頭のいい霧絵に解けていたかいないかは実際のところどうでもよくて、解けていないまま絵羽と妹の関係変化から何かを読み取ったのかもしれないし、あるいは解けていたけど6人殺されたというのに宝のありかにのこのこ出て行く気がしなかったのかも知れない)
 秀吉を連れて行ったのはひとえに絵羽への牽制であり、ゲストハウスに黄金を持ち込むまでの保険だったのかもしれない。(道中、さりげなく秀吉に台車を持たせ二挺の銃を夫婦で持ったりしている)
 推測してみた霧絵の行動計画をまとめると、


 ・霧絵、妹殺しの殺人犯は絵羽であると特定。
 ・目的は恐らく黄金の独占。誰かが黄金郷に気付く可能性を消せない以上、殺人継続の可能性を懸念。
 ・ゲストハウスに黄金を持ち込んで見せれば絵羽の目的ははずれ、殺人を続ける必要もなくなると判断。
 ・秀吉は積極的に加担していないと判断し、食料調達を目的に同道してもらおうとする。
 ・本館にて秀吉に詰問、絵羽の妹殺害時のアリバイを問い詰める。
 ・黄金の所在がわからない場合は秀吉に所在を聞く。
 ・仮に絵羽が尾けてきていても、銃を二挺所持、丸腰の夫が人質状態では手は出せまいと判断。
 ・三人の前に絵羽が姿を現した場合は説得。(秀吉から説得させる)


 霧絵は黄金を皆に見せる事で悪夢の終焉を迎えようと考えていたのではないか、と思います。
 本館では魔女の絵羽やら煉獄の7杭やらが大暴れしていましたが、実際のところ、三人は単に絵羽に銃殺されたのではないでしょうか。魔女の絵羽をたしなめようとする秀吉の姿まさにそのままに、秀吉は絵羽にこれ以上の殺人への協力を拒んだか何かして撃たれてしまったと。あるいは、何かの拍子に二人に撃たれてしまったのかもしれませんが。
 死体に杭を打ち込んだのは、碑文通りにして魔女の仕業に見せかけるため、あるいは致命傷の方を銃創によるものと想像されたくなかった為、はたまた“殺人者”が後に殺人現場を訪れて工作した、なんて可能性もあるかもしれません。


*** ***


 3:結局誰が犯人なの?


 私は、エピソード1をやった時に、これ毎回犯人違うのかなー、みたいな感想を抱いたのですが。
 毎回はおろか事件ごとに犯人違うのかも知れません。厳密に言えばひぐらしでもそうでした。
 六軒島の黄金ってーのはまた微妙なシロモノで、血の繋がった相続人が相続してどうこうってモンでもないし、そもそも手にとってみることもできない、実在を確かめられないシロモノなわけです。山下財宝です。
 ぶっちゃけ、実在を確信してさえいれば、横からかすめとる事も可能なシロモノだと言えます。まあ、そのためにクリアしなければいけない条件は多大なんですが。
 まあ、妄想推理って事で。
 私がうすぼんやりと考えている事件の背景について書いてみたいと思います。


 黄金の存在を確信し、何らかの方法で金蔵を殺し入れ替わる真犯人(あるいは金蔵の死に際して立てられた影武者ポジションの真犯人)。目的は黄金を根こそぎ盗むことだが、しかし在処がわからない。金蔵は館の碑文にその在処を記す謎を残していったが、ぜんぜん解けない。一族の者とか身近な者達に解かせようと考え、皆が集まる親族会議の日を利用し、黄金の後継者選定の挑戦状的なものを出して「さっさと謎を解け」と皆を焚き付ける。殺人事件など発生させて追い詰めて謎解きに真剣に取り組ませたり、大量殺人に紛れて金蔵の死体を始末したりする。そのうち誰かが謎を解いてくれる。黄金絡みで既に大量殺人が起きていると錯覚するせいか、謎を解いてくれた人が内輪もめであっさり人を殺したりし始めるので、それが終わるまで待つ。で、黄金の在処を知る誰かとその陣営が生き残るので、それを殺す。島には18体の死体と1人の生存者のみが残り、真犯人は協力者に連絡し、舟で黄金を運び出し、やってくる迎えの舟に見つからないようさくっと島を後にする。片翼の紋章がついているので黄金は溶かして売るとかするのか?


*** ***


 4:真犯人を挙げる為にはどうすればいいの?


 生きている金蔵の靴を脱がしてみろ!足の指が6本あるか確かめてみろ!
 と言いたい。戦人に。


*** ***



うん。ひさびさなんでちょっと書くの疲れてきた。
エピソード3の続きやってきます。

うみねこを読み進めつつの推理〜読了・感想

死…死ぬほど忙しい…。
あーもー脳味噌が溶けるまで推理(という名の妄想)したいなーちくしょー。
書きたいことは沢山あるのにしばらく更新できそうにありません。ううう。


*** <注意> ***


ブログタイトルの通り、以下の記事はうみねこのネタバレを多大に含みます。
ネタバレしたくない人は帰んな。とっとと帰んな。(どこに)




今日うみねこが届くという事だったので、仕事を物凄い勢いで片付けて速攻で帰宅したところ、既に午前中には届いていました。
代引きだったので管理人さんが立て替えといてくれました。申し訳ねえ。
管理人さんに頭を下げたり金を払ったりした後、12時半よりプレイ開始しました。
本日は何か書きたい事が見つかるたびにリアルタイムで更新していきたいと思います。



(18:00)
<本人の死体なのか?>
五時間半ほどプレイしたところで夕食の為に中断。
現在、第一の殺人の発生したちょい後くらい(真理亞の豹変について従兄弟達三人の交わす会話のあたり)です。
食事を五分で食べ終えたので早速続きをプレイしたいところなんですが、
ぼんやりと「ひょっとしてこうなのではないか?」って思った事があったので、ちょっとだけ書きます。


第一の殺人の犠牲者は六人で、顔を潰されてます。
加えて金蔵も消えてます。
で。システムメニューからキャラ説明を見ると、文中で一部触れられていた顔の潰れ具合とかも表示されてるわけで。
これを見て、思ったんですが…


倉庫にあった留弗夫の死体は金蔵のものではないか?


根拠:
 序盤の絵羽の台詞にも若干出てきますが、留弗夫と金蔵は体格も近い様子です。
 枝を隠すなら森の中、というわけではありませんが……これは、顔面潰された死体が六ヶも転がってる状況で、発見者(たる親戚や使用人)が死体の本人確認を一ヶ一ヶ行ったりはしないだろう、という目算の元に行われた偽装工作ではないでしょうか。
 留弗夫のものとされる死体は顔が半分ではなく完全に潰されてるわけですし、白髪さえどうにかすれば衣服を替える程度で誤魔化せるかもしれません。
 妻たる霧江の死体も同様に、顔を半分ではなく完全に潰されているという点もポイントです。その横で留弗夫の服を着た、近い体格の、顔面を等しく潰された死体が転がっていれば、実の息子も父親と見違えて泣き伏すのではないでしょうか。
 南條が死体の死後硬直を確認していますが、六体とも一目見て死んでいると解る遺体ですから、留弗夫の死体に触れたかどうかもわかりません。
 また、留弗夫の死体の硬直を確認していたとしても、南條は監察医でもありませんし、見慣れぬ死体を見た衝撃もあるでしょうし、加えて、見立て通りに死後六時間ほど経過していたのではもう、彼では(留弗夫ではなく金蔵の遺体である事を)ちょっと触った程度では判別できないのではないでしょうか。


 …さらに言うなれば。
 死体が園芸用倉庫という、生活から完全に隔離しやすい場所というか、“遺体安置とか現場保存に向いた場所”に放置されていたという点もあやしいです。
 シャッターに血で書かれた魔法陣から考えても、犯人にとって遺体を発見させる目的があった事は恐らく明白でしょう。少なくとも隠蔽する意図はなかったと思われます。
 まず普通では足を運ばないようなところ、それもシャッターの向こうに遺体を置いといたというのは、要するに“遺体を発見し、その死亡を確認し、その後で誰も入れないようにして欲しかったから”ではないでしょうか。 
 つまり、もっと端的に言うなれば、“留弗夫が死んでいると確信した上で、その死体をよく確かめないで欲しかったから”ではないでしょうか。


 もっと言えば、留弗夫は戦人に対し“俺は今夜殺されるかも知れない”と口にしています。
 何か殺害される心当たりでもあるのか?と思ってしまうところですが…
 死亡フラグを立てていらっしゃる方は他にもいらっしゃいますが(沙音とか)、実は明確に死を匂わせる発言をしているのは彼だけです。
 んで、その言葉通りに翌日死体が発見されるわけで。
 要するに。この発言もまた、「明日発見される死体を即座に留弗夫のものであると誤解させる為の布石である」と見る事もできるわけです。


 まとめますと、
 留弗夫は生きており、何らかの理由で自らの死を偽装し、決して疑われる事なく自由に動き回れる土壌を作ったのではないか…というのが、プレイ開始五時間後の私の推理です。
 カンタンに言いますと、美樹本さん(かまいたちの夜)とキヨさん(かまいたちの夜2)の使った手を両方用いてみましたみたいな感じですね。
 ところで、第一の殺人後に、多量の血痕が見つかったせいで「現場保存」の精神にもとづき食堂もまた封鎖されましたが、もしも誰かがここに潜んでいたとしたらもう誰も見つけられないよなぁ。
 園芸用倉庫と違って、別の新しい鍵をかけたというわけでもないし。
 潜伏者がいるとしたらここを拠点に自由に館内を動き回れるんじゃねえかと思います。
 ヤバイぜ。もっともっと人が死ぬぜ。気付け。右代宮一族。


 さーて、今のところ思いつくのはこれくらいなので続きやります。


(20:30)
<留弗夫偽装死説追記>
 入浴の為一時中断。
 現在プレイ開始から大体7時間くらいのあたりです。もう三人死にました。
 ちょうど焼却炉から金蔵らしき遺体を出したあたりです。


 まあ、上に挙げた留弗夫偽装死説の補強なんですが、
 園芸倉庫の死体発見直前に、夏妃が源次から借りたカギで金蔵の部屋に侵入し、そこで会話した金蔵。
 これって留弗夫の変装か何かなんじゃないかなぁと思いました。
 両者の体格が似てるとか、霧江の「あなた(留弗夫)とお父様はそっくりよ」という発言などから考えた事なのですが。
 改めて考えたのですが、もし留弗夫が金蔵を殺害し自分の死体に見せかけたと仮定して、その後彼が潜伏するのに一番適した場所は食堂なんかじゃないんですね。
 一番安全なのは誰も入って来れないはずの金蔵ルームなんですね。
 留弗夫は自分の服も金蔵の死体に着せたわけで。その死体の元々着ていた服を身に纏い、(万が一源次あたりがやってきた時の為に頭髪やら何やら金蔵そっくりの格好をして)金蔵ルームに潜んでいた…と考えるべきなのかも知れません。
 で。偶然だか必然だかは知りませんが、源次の鍵を使って部屋に侵入してきた夏妃と、けっこう離れた距離から金蔵の声を似せつつ適当に会話して(ついでに蔵臼が女だったら、とか片翼の鷲を心に纏え、とか、普段金蔵がしないような発言をしてしまいつつ)、既に死んでいる金蔵を、夏妃の証言によってこの時点では生きていた事にしてしまう、と。
 園芸倉庫内にあった白い塗料を使って髪を染めた…てのはちと考えすぎかな。
 で、夏妃が侵入してきた為に安全な潜伏場所ではなくなったので、その後どこかに移動したと。



 焼却炉から六本指の死体が発見されるわけですが、こんがり焼かれていたのは、この死体の顔が潰されていた事を解らなくさせる為じゃないでしょうか。
 六本指が判別できるようになっていたのも意図的なものであって、つまりは“この死体はずっと失踪していた金蔵のものである”と認識して欲しいという事なのでしょう。
 要するに、偽装死した留弗夫は新たな鍵を掛けられた園芸倉庫内に押し入って、転がっていた留弗夫とされる死体を、中庭経由でボイラー室まで運んできて焼いたんじゃないですかね。
 まだ先読んでないからわからないけど、たぶん園芸倉庫内の死体はもうこの時点で一体残らず消えてるんじゃないかなぁ。私が犯人なら絶対そうするなぁ。


 絵羽と秀吉、嘉音がどうやって死んだのかはまだわかりません。
 なんかボウガン的な発射機構を用いて殺られたのかなぁとは思うのですが。
 黄金の蝶ってのは、金蔵ルームに充満したクスリの影響で、そこに出入りする人々だけに見える幻か何かかなぁ。

 
登場人物が半減し展開もいよいよ駆け足になって参りました。
ちなみにもう二回くらい泣いた。
さーて続き読もう。



(23:00)
読了。
大変楽しめました。
凄いね。やっぱホント凄いねこの作者。
プレーヤーが次何考えるかとかよく考えまくって書いてるに違いないね。


以下は思ったことなどをつらつらと書いてゆく。


 案の定というか何というか、園芸倉庫の死体については戦人が「もう一度確かめなければならない」という考えに至ったものの結局うやむやに終わりました。
 ちゃんと確かめておくれ。


 最後、島にやってきた警察により現場検証が行われたと書いてあったけど、倉庫の死体も、四人の子供達に対して下された鑑識結果同様に、倉庫内に犠牲者達全員の体の一部やら血液やら毛髪“だけ”を残し、遺体そのものを完璧に始末してしまえば、六人全員が死亡と見なされる…つまり、死を偽装できそうな気がするなあ。


<食堂の血痕について>


 食堂にだけ血が落ちてたのはやはりヘンですね。
 屋敷にいただろう人々の全員もしくは誰かを食堂で殺してあれくらいの血が出たとしたら、運搬上普通に考えて他の場所に血が落ちてないはずもない。
 ていうか、夜中の内(0時〜9時くらい)に六人全員を屋敷内で殺して雨降る中を運んで顔潰すなんざ、まず一人じゃできないと思うなあ。
 もしも私が犯人で、何かしらの理由で倉庫内にて六人の顔潰された死体を用意しなきゃならない必要があるんだったら、「黄金の隠し場所のヒントが園芸倉庫にある」とか何とか言って屋敷の人々を誘き出し、倉庫に閉じ込めて致死性のガスか何かでまとめて死なせてから顔を潰すかな。こういう口実ならば右代宮の四人はカンタンに出てきそうだし、倉庫の鍵が必要だから屋敷で宿直してる使用人も誘き出せるし、それにもちろん倉庫の鍵も手に入るし。
 あと、「黄金を見つけたものに全部やる」的なあの手紙のせいで、使用人の一部(ていうか郷田あたり)は黄金に目がくらんで勝手についてきそうな気がする。ゲストハウスにいる誰かにその抜け駆け行為を察知されない為にも、全員が屋敷を空けるという異常事態になっても、ゲストハウスの使用人室に連絡とか全く入れなさそうな気がする。


<絵羽夫妻の密室殺人について>


 絵羽夫妻の部屋は前々から夏妃が用意していたので、二人が自分達にあてがわれた部屋に篭るという展開さえ読めれば、犯人は先回りして部屋に潜伏し、秀吉が風呂に入ったタイミングあたりで二人を殺す事もできそうな気がする。
 ただ、絵羽は靴履いて死んでたんで、一人でいるところを信頼できる誰かに訪問され、部屋に招きいれたところで殺されたという事も考えられる。
 まあどっちにしてもチェーンのかかったあの部屋から脱出する方法、もしくはあの部屋内のどこか見つからない場所に潜伏する方法とかが必要なんですが。
 文章とか見てると、秀吉の死に様は若干嘘臭いような気もするんだが…。


<夏妃の死について>


 夏妃の死についてはひとつの仮説を考えてみたのですが、
一、まず夏妃が持ってるのと同じ銃で、撃たれるより先に夏妃を撃つ。
二、眉間を撃たれた夏妃は即死し、その場に倒れる。
三、夏妃の銃を取り上げ、夏妃を撃った銃を近くに転がしておく。
 まあこういう事であれば、銃声を一発のみ響かせ、まるで夏妃が自分の眉間を撃ち抜いたように見せかける事はできなくもない。銃は金蔵のコレクションから持ってきたといってたし、同型の銃がもう一丁ある可能性もないわけではないでしょう。すんごいお粗末な推理ですが。


<一読後の犯人予想>


 まあ…まとめてみますと、全部読み終えて感じる事は、やはり留弗夫がどうも疑わしいなあという事です。
 多分ミステリとか好きな人ならばこんな考えは誰でもが思いつくことでしょうとは思いますが。誰かがいなくなって誰かが顔潰された死体で発見されて、しかも両者の体格が近ければ、普通は入れ替え殺人を疑うわけですよ。
 「もっと素直に、六人が死んだ時に消えた金蔵を犯人として疑えばいいじゃねえかよ」とが若干思わないでもないわけなんですが、“金蔵が大金を積んで体格の似通った多指症の死体役を用意しといた”なんてオチはあまりにも安直というか、ひぐらし鷹野三四そのまんまじゃねえかよという感じだし、それにもしも本当に金蔵が替え玉の死体役をあらかじめ用意してたのなら、真っ先に晒すのは六人の死体ではなく自分の焼死体だろうなあとも思うので、ここは“留弗夫が金蔵の死体を使って偽装死した”というこのひねくれた説を採用してみます。


<犯人は人間か>


 さて、推理ブログの当方といたしましては人間犯人説を支持してゆきたいところなんですが、なんか…一読した感じだと犯人が(共犯かどうかはさておき)複数いそうな感じがするんですよね。
 個々人の思惑が複雑に絡み合った結果、たまたま見立て殺人の筋書き通りになっただけ、とか。
 あるいは。この作品の構成として、王道ミステリは途中から魔女幻想に乗っ取られるわけですけど、同様に、見立て殺人を装って殺したい人間を始末した犯人もまた、途中から本当に出現しやがった魔女的な何かに主犯の地位を奪われちまって、後半は人間以外による殺人も起きてましたー、みたいな。
 どうあれ、殺人者は一勢力だけじゃないのかも知れません。とか思った。


 まあ、とりあえずは人間犯人説で、一貫した推理やら妄想やらを試みたいと思います。
 留弗夫犯人説だったら一体どこまで説明がつけられるのかな。
 もう一回テキストを頭から読み、この考えを新しい記事にまとめてみようと思います。

通販申込完了

 というわけで遅ればせながら「うみねこ」を予約しました。メロンで。
 …ああ、前回の記事の予想ですか?
 気持ちいいくらい見事に外れていますね。やったぜ。(反省しろ)
 今度の舞台は孤島で洋館で富豪一族の遺産争いを巡る殺戮劇なワケですよ。


http://07th-expansion.net/umi/Main.htm


 「ひぐらし」の舞台である雛見沢…“なんか怪しげな神様を信奉していそうな僻地の村”も、惨劇などによく使われるお約束の舞台でしたが、「うみねこ」も敢えて古いミステリのテンプレに乗っ取ってみたと言える舞台設定です。
 登場人物達の配役まで完璧にソレを踏襲していると言えます。瀕死の当主と無能な長男と家に反発する孫娘と強欲っぽい長女とヤクザな次男とその後妻と…。
 「ひぐらし」の時もそうでしたが、こういうタイプの典型的な舞台をどのような筆致で書いてくれるのか非常に興味が湧きます。


 「魔女対人間」という構図を打ち出したのは非常にいいと思います。
 要するに、「これは解答を探す物語である、つまり理不尽な結果に対してどこまで推理を放棄せず、人間犯人説を模索し続ける事ができるかの物語である」とあらかじめ断りを入れたわけですし。
 ぜひ、推理してやろうしてやろうと両手をワキワキさせながら待ち構える捻くれプレイヤー達(私含む)を、推理不能どころか理解不能な物語によって、混乱の極みに叩き込んで欲しいものです。


 「ひぐらし」ではシナリオスタート時の条件やイベント発生の有無によって展開が大きく変わる事と、主観者(視点)によって知り得る事象が限定される事とを組み合わせた結果、複数編を通して見た時に覚える不可解性が非常にうまく演出されていました。
 音楽も演出も秀逸でしたが、私が一番恐怖を感じたのはこの理解不能っぷりでした。
 祟殺し編目明し編のような、主観者と一体となった絶望的閉塞感がまた味わえたらいいなと思います。
 どんだけマゾなんだ。自分。



 あと残念ながら今夏は本業の方が死ぬほど忙しく、9月末あたりまであまり記事が更新できなさそうです。無念。

「うみねこ」いろいろ憶測

やー、暑くなって参りました。
などと空々しい言葉でここにあった文章を編集で消した事を誤魔化してみる。
理由すか。いやかなりどうでもいい理由なんで気にしないで下せえ。


<「うみねこ」のヒロインに関する多重連想を用いた数学的証明(ただの妄想)>




今日は「うみねこ」のヒロイン像について考えるところをちょっと書いてみたい。
恐らくもう数え切れないくらいの人が想像済みじゃないかとは思うが、

ひぐらし = レナ = 語尾が「かな」

であった事を考えると

うみねこ = ?? = 語尾が「みゃあ」

ではないだろうか、という(実に安易な)想像が成り立つ。
うみねこ」にレナに該当する立ち位置のキャラが出てくると仮定し、
そのヒロイン(XXとする)が語尾にみゃあをつけて喋るキャラだったとする。
「みゃあ」。
いやいくらなんでも語尾にみゃーをつける女子はないだろう、それなんてギャルゲという話になってくるのだが、
語尾にみゃーをつけて喋る地方というものが実在するので、「これは方言である」という事にできる。
その地方はどこかというと、愛知とか名古屋とかその辺だ。


愛知辺りの人という仮定を得た上で、やや地方色を加味したヒロイン像を考えてみると、
彼女の好物は味噌カツ
カツ丼も味噌カツ丼しか認められねえという筋金入りの味噌好きの女子である、
といった推測ができる。
なぜならカツ丼に乗っているのがことごとく味噌カツであっても
愛知では驚いてはいけないからだ。(*実体験に基づいています)


うみねこ」の舞台は島もしくは半島という話だったので(こりゃ随分昔の情報だが)、愛知県南部あたりに位置する半島もしくは島が舞台である、背景写真の収録場所である、と考えてみる事ができる。


レナのトレードマークがナタであったように、XXのトレードマークもまた凶器かも知れない。
ナタとは異なるものでありながら、海に程近いという舞台を生かしつつ、所持していてもさほど不自然ではない得物という線で考えてゆくと…
銛。モリである。
斧っ娘の次は槍っ娘である。実に申し分ない。(何が?)


銛を持ち歩いても不自然ではないキャラ設定というと、これは海女である。
海女の卵で、潜水が得意で、陸上部からスカウトされ続けているなんて設定を
妄想の翼を羽ばたかせて膨らませる事ができる。(できません)



まとめると、


舞台設定は、だいたいこのあたりのどこかではないか
http://maps.google.co.jp/maps?f=q&hl=ja&q=%E6%84%9B%E7%9F%A5&ie=UTF8&ll=34.751768,137.06543&spn=0.529185,0.609741&z=10&om=1


そしてヒロイン像は、だいたいこんな感じではないか
・語尾に「みゃあ」をつけて喋る
名古屋弁を流暢に操る愛知人
・好物は味噌カツ、あるいは味噌
・海女の卵で、潜水能力あり
・銛を持ち歩いており、海洋生物を仕留めるのが得意
・小麦色に日焼けしている
・語尾が「みゃあ」だけに多少性格面に猫っぽい要素がある(うみねこだけに)
・魚が好きなので海女になろうと思った



そしてミステリ的な部分では、孤立した僻地の漁村とか特異な客人神信仰とか怪奇事件とか様々な地形条件(?)が入り乱れてまたスゴイ事になる。
また海女の潜水能力で海底の隠し通路を通れるとか息を長時間止められる等が、何らかの事件の犯人として疑われる要因になったりする。




…などと、想像(妄想)しながら待つのはホントに楽しいなあと思った日曜日。