今日は目明し編、詩音の自殺周辺についての考察をしていきたいと思います。



綿流し編目明し編)カレンダーより

6月30日 圭一刺され重傷
6月30日 詩音自殺
7月3日  圭一急性心不全で死亡


 あまりの痛苦しさにテストプレイヤーにさえ考察を放棄させがちな竜騎士さんマジック(笑)のためか、これまで全然考えようとしてませんでしたけど、綿流し(目明し)編での詩音って…死んだ理由は、結局何になるんでしょうか。
 悟史の復讐に燃える心から凶行に走り、殺人という異常行動を経て徐々に狂ってゆき、精神が崩壊し真性の鬼になってしまう、そして圭一を刺した後に正気に戻る機会を得、変貌を遂げてゆく自身と自身の犯した罪の重みに耐えられず自殺を図った、ってのはわかるんですが、うーん…人ってあんなにもあっさり狂っちゃうもんでしょうか。
 そして狂うなら狂うでいいとしても、凶行後にあんな風にさくっと正気を取り戻したりするものなのでしょうか。
 なんかなぁ…。
 詩音の急激なハイ&ローっぷりを見ていると、いつからかはわからないけれど、
 「詩音は別に躁鬱の気はないのにずーっとダウン、アップ、ダウン、アップと向精神薬を量を増やしながら交互に盛られてて、精神状態を激しく乱されつつ、いずれは自殺してしまうよう仕向けられてた」ようにも見えるんだけどなぁ…。


 しかしこの時の詩音は逃亡生活中。もし詩音がこれをやられてたとしても、やれるのは葛西くらいか…。うーん。
 もしあのマンションに詩音を匿っていた葛西に、詩音を始末する気があったのなら、30日なんて待たずもっと早くに自殺に見せかけて殺してしまうこともできたはず…。
 …で、ここで後々圭一がどうなったかを考えると、ぐぎゃった詩音に刺され重傷で済んだものの、そう日を置かない7月3日に病院で急性心不全で死亡している。
 うーん…ひょっとして、葛西は詩音に圭一を殺させたかったのだろうか?



 大石のお見舞いの目的も、よく見えない…。
 “あの時圭一のもとを来訪した大石は、すでに魅音と詩音の入れ替わりに気づいていた”ってスタッフロールにも書いてあるアレは、両者の入れ替わりが指紋からバレてしまっていて警察は既に詩音の行方を捜していた、というくだりからも確かだろうとは思うんですが、となると大石は一体、圭一から何を引き出したかったのだろう…。
 質問の仕方からすると、どうも二人の入れ替わりを、圭一が知っててとぼけてるか否かを確かめようとしていたようにも取れるんですが…。
 大石は、“圭一が詩音の共犯で、逃亡中の詩音と二人でこっそり会っていたところを口封じに刺された”とでも思ったということだろうか。



 となってくると、大石が「死亡時間のおかしい鷹野の死体」の件を引き合いに出したのも、ただ「死体が歩きすぎなんですよこの事件」って言いたかっただけとは思えない…。(無駄に情報漏洩するとも思えないし) 
 もしかすると大石は、鷹野の生存を疑い、かつ、関係があると睨んだ圭一に知っている事はないか、問いただしに来たのかも知れない。



…一応、考えてみた流れとしては、


葛西、もともと不安定な状態だった詩音を向精神薬の過剰処方でぼろぼろにする
 ↓
詩音、狂態を見せつけつつ一週間後くらいに他者の目論見通り自殺を遂げる。が、その直前にどういうわけか、前原圭一を刺しに行くという行動を見せた。圭一は重傷を負うも生存
 ↓
詩音は何も知らないとは思うが、それでも何か喋ったかもしれない。
またあるいは、これが口封じだったと考えた場合、前原圭一は実は詩音と裏でつながっていたのかも知れない…などと考える誰か
 ↓
同じ事を大石が考えたか、入院した圭一の周囲をうろつき始めた
 ↓
放置するのはまずい、始末してしまう事にしよう…と考える誰か
 ↓
7月3日、古手父をなぞるようなやり方で圭一を殺害



 という感じでしょうか。
 この場合、圭一を殺ったのは祟り殺人の実行者ないしは園崎のどちらかと思われます。
 また、圭一は大石が帰った後、ベッドの下から生えてくる魅音の腕などを見ているので、急に霊感に目覚めた等の素敵な理由がない限り、圭一自身もあの時点で既に精神をやられていた可能性があります。
 幻覚を見せたり急性心不全を起こさせる薬物……麻薬くらいしか思いつかないなぁ…。




 …あ。
 ダメだ。
 そもそも、鬱から躁へ移行する段階で自殺を図りがちなのだから、つまり自殺前は鬱状態でなければならないわけで、自殺直前に「雛見沢へバイクで行って圭一刺して帰ってくる」なんて活発に動くことってのは、そもそもあり得ないわけか…。
 ぐぎゃってる詩音は…どうみても、鬱状態には見えないよなぁ…。


くーっ。ダメだ。考え直し。